スペイン南部のアンダルシア地方には、「アンダルー」と呼ばれる方言があります。
じゃがいもを意味する“patata”はアンダルーでは“papa”。日常会話でも市場でもじゃがいもは「パパ、パパ」と言われています。
スペイン語の辞書には載っていないけど、“papa(patata)”を使った表現が結構あるのだなと最近気がつきました。
というわけで、スペイン語のアンダルー(アンダルシアの方言)で“papa”を使ったおもしろい表現をご紹介します。
アンダルーじゃなければ“patata”で代用して言えるかも!?
スペイン語は「じゃがいも」を使ったフレーズが多い?
“papa(patata)”を使うスペイン語の慣用表現は、結構見聞きします。
なぜ“papa”を使うのか?については全くの謎。
スペインはじゃがいもたくさん収穫できるし安いから、日常的に食べられるもの=日常的に使われる表現になったのかなと想像してみたり…。
あるスペイン人が“papa”を使った表現をしていたとしても、他のスペイン人に聞いたら「そのフレーズは聞いたことないな」ということもよくあります。
Es que investigamos mucho.(私たち、よく(言葉を)開発しちゃうから…)とのこと。笑。
理由はわからないけど、“papa”ってよく言う。それがアンダルーでありアンダルシアの人々のようです。
No sabe/entiende ni papa.
「何もわかってない」と言いたいときは、こちらのフレーズが使えます。
何も理解できない。
「No saber/entender ni papa.」は、他者を批判するような意味でも使うことができる慣用表現です。
その男は何も知らない、わかってない。
じゃがいも(のこと)すらわからない、みたいな強烈な皮肉!?
Échale papa!! Dale papa!!
“papa=caña”の意味で使われるスペイン語の慣用表現。ここでの“caña”はビールの意味ではなくて、一生懸命がんばる的なことを意味しています。
Dale papa!!
(もっと)一生懸命やれ〜!
フラメンコのクラスでみんながダラけているときに、先生が「Échale papa!!」と言っているイメージ。「もっと真剣にやれ!」的なセンティードが含まれとります。
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Tengo una papa encima.
「かなり酔っ払ってます」と言いたいときは、このスペイン語表現が使えます。
私酔っ払っとります〜。
頭にじゃがいもがあるみたいな?よく意味がわからない表現ですが、酔ったときに使えるかも。
スペイン語で「酔っ払ってる」の表現はたくさんあるので、酔っ払い度別に使い分けてみてね。
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Comerse con papa.
“papa=problema(問題)”の意味で使われるスペイン語のフレーズはこちら。
ルイサは問題を(飲み込んで)なかったことにした。
この慣用表現は、何かの問題を飲み込むというニュアンスで受け取りました。日本語でも「言いたかったことを飲み込んだ」と言ったりするから、それに近いかな。
patata caliente
“patata caliente”は、“papa”ではなく、“patata”を使う方が一般的だそうです。
“patata caliente”とは、解決が難しく触りたくない問題というニュアンス。言葉の通り、熱いじゃがいもは持っていられないという意味からきているそうです。
上司が解決できなかった問題を、そのまま私に丸投げしてきた。
ちなみにこの”patata caliente”については、「聞いたことない」と言っていたスペイン人もいました。ちょっと古い表現だそう。
papa=corazón
“papa=corazón(心臓)”という意味で使うときもあります。
心臓が痛いよ〜。
心に響いた。(感動した)
なぜ“papa(じゃがいも)=corazón(心臓)”になるのかというと、じゃがいもと心臓は形が似ていて大きさも同じくらいだからだそうです。
なんて単純な理由!
アンダルーは“papa”が入ったフレーズをよく使う
アンダルーでは“papa”が入った慣用表現をよく使います。でも、使わない人もいる。
スペイン人の、それもアンダルシア人(セビリア・カディス・コルドバ)の友達に聞きましたが、「この表現は知らない」と言われたものもありました。
“papa”を使った慣用表現は、知る人ぞ知るスペイン語のフレーズのようです。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
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