スペイン語のアンダルシア方言(アンダルー)とNO NI NA!

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私が生活しているセビリアはアンダルシア地方なので、アンダルー(ス)と呼ばれるアンダルシア訛り・アンダルシア方言があります。スペイン語で書くとandaluz。

「NO NI NA」はアンダルー特有の表現で、「ノーニーナー」と擬音語みたいに発音します。

今回はアンダルシア方言(アンダルー)と「NO NI NA」について!

目次

アンダルーと標準スペイン語の違い

アンダルー(andaluz)と呼ばれるアンダルシア方言と、カステジャーノ(castellano)と言われるいわゆる標準語の決定的な違いはこの2つ。

  • 発音が違う
  • アンダルー(andaluz)には特有の表現がある

さらに、アンダルシアの中でも地域によって訛り方が違います。

例えば、セビリアの人とヘレスの人・コルドバの人・アルメリアの人は話し方が全然違います。ヘレスの人はセビリアの人よりももっと舌ったらずな感じで話すから、さらに分かりづらい。

方言を聞いてアンダルシアのどこの出身かを聞き分けるのは私は難しいけど、セビリアでない地域の人の話し方を聞いて「ん?よく聞き取れないな」と思うことはあります。

アンダルーの発音の違い

アンダルー(andaluz)と、標準語のカステジャーノ(castellano)の発音の違いはいくつかあります。

アンダルシアの人たちは「Se come la palabra/言葉を食べる」という言い方をするのですが、なくなってしまう子音があるのです。

アンダルシアの中でも地域によって異なる部分があるかもしれませんが、サッと思いつく発音の違いはこの2つ。

sやzが聞こえない

アンダルー(andaluz)ではsやzが抜け落ちる、正確には全くなくなるわけではなく小さく息を吸い込むような感じになります。

Muchas gracias. (ありがとう) 「ムチャグラシアッ」
dos cafes (コーヒー2杯) 「ドッカフェッ」
despues (〜の後で) 「デップエ」
mas o menos (おおよそ、だいたい)「マホメノ」

日本語にはない発音だから、カタカナで表現するのが難しいのだけど、アンダルーはこんな感じで聞こえます。

カステジャーノ(castellano)を話すサラマンカの人が「mas o menos」と言った時に「マシュオメノシュ」と聞こえて、全然違ってびっくりしました。アンダルースの「マホメノ」かわいくない?

「andaluz」という単語についても標準語ではアンダルースだと思いますが、アンダルシア風に言うと「アンダルー」です。カンガルーの親戚みたい。

「da」「do」等のdが抜ける

アンダルースandaluz)ではsやzだけでなく、場合によってはdも聞こえない時があります。

cafe manchado (ミルク多めのコーヒー) 「カフェマンチャオ」
He comido. (私もう食べました) 「エ コミオ」
Estoy liado. (私は忙しい) 「トイ リアオ」

「トイ リアオ」とかトイストーリーの続編かっ!

アンダルー(andaluz)の発音はこんな感じで、慣れてくるととても愛らしいです。

単語の一部省略形

アンダルー(andaluz)では、文字が抜け落ちるのと同じような感じで、単語の一部が省略されるケースがあります。

patata→papa

He preparado papas con chocos.「エ プレパラオ パパ コン チョコ」
パパ コン チョコを作った。

アンダルシアではみんなpatataをpapaって言うし、表記もそうなります。八百屋さんでも「papaくださーい」って。

para→pa

Mañana voy pa Madrid.「マニャーナ ボイ パ マドリッ」
明日マドリードに行きます。

paraはpaになります。para queは「パ ケ」と聞こえるし、para todosは「パ ト」に聞こえます。

もはや想像できない音になる

特にセビリアではtの前にesやisがある時に、ツァツィツゥツェツォのような音に聞こえるものがあります。

Como estas? (元気?) 「コモ エッツァ?」
Has visto? (見た?) 「ア ビッツォ?」

カステジャーノ(castellano)を話すマドリードの人だったら、「コモ エスタス?」「アス ビスト?」って聞こえるんじゃないかな。

アンダルー(andaluz)特有の表現

アンダルシアの方言特有の表現は、辞書を引いても出てこないことが多いです。

そんな時は「今のどうゆう意味?」と地元アンダルシアの人に聞いて、方言特有の表現を一個ずつ意味を覚えていってます(°∀°)

「NO NI NA」は「No ni nada」

「NO NI NA」という表現はアンダルシア方言(アンダルー)の典型的なもの。

前述の「da」が完全に抜けた状態で、全部表記すると「NO NI NADA」です。

「NO NI NA」は同意(Si)を表したり、もちろん!(por supuesto)を意味するスペイン語のアンダルー。

相手:Eres de Japon? 日本人ですか?
私:NO NI NA (もちろん)そうよ

初対面の人が、私を見て明らかに日本人だとわかっているのに質問してきている状況。

相手:Tienes hambre? おなかすいてる?
私:NO NI NA うん、(もちろん)すいてるわ

おなかが空きそうな時間に、たぶんお腹すいているなぁと思って質問してきている状況。

ironiaが含まれている可能性がある

アンダルシアはironia(皮肉)もよく使うので、アンダルシア方言の中には反対の意味が込められているものもあります。要注意です。

NO NI NAにironia(皮肉)が込められている場合は「当たり前でしょ」的な意味合いが強くなります。

ironiaだからと言って、すべてに嫌味な意味が含まれているわけではないです。むしろ、ちょっとgracia(愛嬌)のある感じになります。ここが、アンダルーのかわいいところ。

関連記事 ▷ スペイン語のironia(皮肉)を使った表現

気をつけなければいけないアンダルシア方言

アンダルシア以外の地域の人でアンダルー(andaluz)が嫌いな人もいます。きれいじゃないスペイン語だって。涙。

そういう人たちの前でアンダルー(andaluz)を使うと、残念な意味で面白がられるかもしれません。

アンダルー(andaluz)を使う時に気をつけなければいけないことは、その表現がcalleで使われる口語ではなく仕事上でも使える言葉なのか、ということです。

前述のparaがpaになる例。

セビリアの友達とはいつも違和感なく使っていたのですが、エストレマドゥーラの友達の前で使ったら「そんな表現、仕事じゃ絶対使えないからねっ!」と叱られた記憶。

単なる訛りならかわいいもんだけど、失礼な表現になってしまっていないか、アンダルーを使う時には気をつけた方がいいみたいです。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luego!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため、会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし。スペイン生活の中で気づいたこと、セビージャのこと、旅の思い出、スペイン語などなどをブログに記録。熱中したら止まらないB型。Sevilla tiene un color especial〜♬
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