スペイン語で「料理する」と言いたい時、必ずしも “cocinar” を使うわけではないということがわかりました。
なんでもかんでも “cocinar” を使っていると、スペイン人から見て「変だ」と感じることがあるらしい。
スペイン語で「料理する」と言う時は、“cocinar” の他に “hacer” と “preparar” が使えます。“cocinar” はいつ使うのか、“hacer” と “preparar” はいつ使うのかを検証します。
cocinarは火を通す料理に使う
先日友達と話している時に、
Anoche cociné ensalada.
と言ったら「それはおかしいスペイン語だ。」と正されました。汗。
昨夜サラダを作ったと言いたかったのですが、「んんん〜??」って友達が言うのです。
なぜかというと、“cocinar” は焼いたり、煮たりする料理で使うので、サラダのように火を通さない料理に対して使うのは変だということです。そもそもサラダは料理じゃないじゃんって考え方のようです。
Voy a preparar ensalada.
サラダを作ります。
ならOKな模様。
では、鶏肉を焼いたやつとかだったら、「Voy a cocinar pollo asado.」と言えるのか?と思っていたら、どうやらそうでもなさそう。
cocinarは一般的に料理するという表現
友達のニュアンスを紐解くと、どうやら “cocinar” というのは対象物が明確でない状態で料理するを表現するものであるようです。
Me gusta cocinar.
私は料理が好きです。
Ella cocina bien.
彼女は料理が上手です。
一方で、作る「何か」が明確な時には “hacer”(作る)や “preparar”(準備する)を使うのが、スペイン語の口語ではよりナチュラルに聞こえます。
Voy a hacer puchero.
プチェーロを作ります。
日本語でも「今から豚の生姜焼きを料理します。」ではなく、「今から豚の生姜焼きを作ります。」って言うもんなーと思いました。
ちなみにpuchero(プチェーロ)はガルバンソ(ひよこ豆)や肉が入った煮込み料理で、代表的なスペイン家庭料理です。スペイン人みんな大好きpuchero。
cocinarとhacer, prepararの使い分け
「昨日餃子を作ったよ」という時に、“cocinar” を使っても十分通じるとは思います。ただスペイン人から見ると「何か変だな。」と感じる表現のようです。
なので、作るものが明確な時により自然な会話にするには “hacer” や “preparar” を使った方が良いです。
何かを作りました(料理しました)と言いたいときは、こんな表現がナチュラルに聞こえるようです。
Anoche preparé papas con chocos.
昨夜パパ・コン・チョコを作ったよ。
papasはpatatas(じゃがいも)のこと。アンダルシアではpapas(sが発音で抜け落ちたように聞こえるのでパパ)と言います。chocosはイカ。イカとじゃがいもの煮込み料理のようなもので、すごくおいしいスペイン家庭料理です。
日本語の料理をする・作ると同じ
スペイン語で「料理する=cocinar」と通り一辺倒に覚えているとややこしくなるのですが、つまり日本語の解釈と同じです。
日本語で「餃子を料理します」と言うよりも「餃子を作ります」という言い方をするのが一般的なのと同じく、スペイン語も「作ります」というニュアンスを使うということ。
実はスペイン人も、日本語の「料理する」のニュアンスに疑問を持っていたことがわかりました!
言語学習者は、同じようなところで悩むんだなと思ったのでした。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luego!!!
コメント