「できる・できない」のスペイン語と“saber” “poder”の使い分け

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先日 “saber” と “poder” についてのツイートを見かけたので、「できる・できない」を伝えたい時のスペイン語について私が学んだことを書こうと思います。

「できる」または「できない」とスペイン語で言いたい時、saber もしくは poder のどちらを使うか?意味の違いがあるので、状況に応じて使い分けが必要です。

また、saber や poder 以外にも「できる・できない」を表現するスペイン語があります。場合によっては saber でも poder でもなく、他の表現の方がしっくりくることも。

というわけで、スペイン語で「できる」「できない」と言いたい時に使う表現をまとめてみました。

目次

スペイン語の saber の意味

“saber+動詞” は、後天的に得た能力があることを意味します。勉強してわかるようになったことや、練習してできるようになったことなどです。

Ella sabe tocar el piano.
彼女はピアノが弾けます。

Mi madre no sabe conducir.
私の母は運転できません。

「スペイン語が話せる」と言いたい時は saber を使っても良いし、hablar の動詞だけを使っても良いです。感覚的には saber を使わないケースの方が多いかな。

Hanako habla español.
Hanako sabe hablar español.
花子はスペイン語を話します。

スペイン語の poder の意味

対してスペイン語の “poder+動詞” は、状況的にできることや可能性を表す時、漠然と能力があると言いたい時に使います。

Puedo ir sobre las ocho.
私は8時くらいに行けます。

Mi madre no puede conducir porque ella tiene la pierna mala.
私の母は脚が悪いので運転できません。

Este teatro puede caber 500 personas.
この劇場は500人入ります。

このように、saber と poder には意味の違いがあります。

「スペイン語が話せます」と言いたい時や「ピアノが弾けます」と言いたい時は、saber を使います。poder を使っても通じるけど、poder だと状況的に今できるというニュアンスになります。

“se puede+動詞” を使うと、一般的にできるかできないかを示すことができます。

Se puede fumar en la habitación?
(ホテルなどで)お部屋でタバコを吸っても良いですか?

No se puede aparcar frente al restaurante.
レストランの前には駐車できません。

なお、スペイン語の “poder” は動詞だけでなく名詞もあり、poder が名詞の場合は「力」「能力」「権力」を意味する言葉になります。ややこし。

「うまくできる・できない」とスペイン語で言いたい時は?

「うまくできる・できない」とスペイン語で言いたい時に、saber や poder よりもしっくりくる表現があります。

それは “salirse bien” を使ったスペイン語表現。

フラメンコのクラスでよく聞くのですが、例えば何かがうまくできない時はこう言います。

No me sale bien.
うまくできません。

練習で得た能力を示す saber を使って「No sé hacerlo.」と言うより、「No me sale bien.」と言う方がスペイン語的に自然。能力的にはできそうだけど、なんでかうまくできないというニュアンスなのだと思います。

Me salió perfecto la tortilla de papas.
スペインオムレツを完璧に作れた。

“salirse bien” を使うと、結果的にうまくできるというニュアンスも含ませることができます。

面白いのは、クラスでスペイン人が 「No me sale bien.」と言わずに、「Es que no puedo…(だってできないんだもん)」と言っているのをたまに耳にすること。

“no puedo” は日本語の「無理」という意味合い。クラスの内容が難しくて、はたまた疲れすぎて「無理」と言いたい時は、「No puedo.」でOKなようです。ネイティブが使ってるし!

「能力がある」とスペイン語で言いたい時は?

漠然と「能力がある」とスペイン語で言いたい時は、“ser capaz de/para” が使えます。

Eres capaz de hacer de todo.
あなたは何でもできる人です。

No soy capaz de hacerlo.
私はそれをやる能力がない。(私は適任ではない)

Este teatro es capaz para 500 personas.
この劇場は500人入ります。

“ser capaz de/para” は、saber と poder の両方の意味合いを持つような表現。能力がある+適切であるというニュアンスを一部含んでいると感じます。

スペイン語の「できる・できない」を使い分けよう

日本語だと「できる」「できない」に集約されてしまう言葉も、スペイン語では状況に応じて使い分ける必要があります。

特に混同しがちなのは “saber” と “poder” の意味の違い。同じ「できる・できない」でも能力を表すのか、状況的な可能性を表すのかで選ぶ単語が変わります。

saber と poder をごっちゃにして使ってしまっても実際は通じるけど、違いを理解して上手に使い分けができたら、より意図が正しく伝わるはず!

「できる・できない」と脳内で日本語に変換せずに最初からスペイン語が出てくるようになると、自然と saber と poder が使い分けられるようになるのではないかな。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

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