ついにスペインでワーキングホリデー制度が使えるようになりました!そして、スペインでワーホリしている人、結構多いです!
失業率の高いと言われるスペインなので、実際にアンダルシアで生活していて気になるのはスペインで仕事があるかどうか。
というわけで、スペインで日本人が働ける仕事はあるのか、スペインにどんな仕事がありそうか、考えてみました。
スペインに仕事はある?
スペインワーホリのニュースを見た時にまず思ったのが、私の住んでいるセビリアでは地元の人ですら働く場所がなかったりして困ってるのに、外国人である日本人が働ける場所ってあるのかな?ということでした。
スペインはどうしても仕事がないイメージがあります。
ワーキングホリデーのビザを取得して「正式に働ける権利があること」と、「仕事があること」というのは別。
マドリードやバルセロナのような大都市はわかりませんが、私の知る限りセビリアには「ワーホリで来る日本人たちのための働く場所」として用意されているところはないです。
つまり、セビリアで働こうとしたら、地元の人とその席を奪い合うということ。スペイン語が母国語でさらに英語も話せるスペイン人と争うのです。
スペイン人が働けるなら彼らに仕事を渡したいと思うのはまぁ当然の話で、日本人を募集している仕事を見つけるか、この人に働いてほしい!と思わせる何かが必要です。
スペインでワーホリ対象者が働ける場所って?
では、スペインで日本人が働ける可能性が全くないのかというと、そんなことはないと思います。スペインにも仕事はあります。
私は働いていませんが、これまで複数のスペイン人から「この仕事やらない?」と声をかけていただく機会がありました。
道を歩いている時に「日本人探してるんだけど」声をかけられたこともあるので、運良く仕事の話が来ることもあるのだとわかりました。
私がセビリアで今まで声をかけられた仕事は、
- 日本食レストランのウェイター
- 日本人観光客向けのツアーガイド
- 日本へ輸出しているショップの日本交渉担当
- イベント運営の手伝い
- テレビや映画のエキストラ
など。具体的にスペインでワーホリ対象者が働けそうな仕事はどんなものがあるのか。私なりに考えてみました。
ポイントは自分がやりたい仕事と、その仕事がありそうな地域の見極めかもしれませんね。
給与が高い地域を見極める
生活費が安い地域=給与水準が低い地域です。
アンダルシアのような生活費が安い地域は、その分給与も低いので生活するのに十分なお金が稼げない可能性があります。
私が住んでいるセビリアも日本より安く暮らせますが、働いているスペイン人の給与を聞くと結構安いなと思うことがあります。
例えばバルでウェイターをして、時給3ユーロとか。1日8時間働いて24ユーロ、週休2日だと月で480ユーロ。
どう考えてもこれだと、旅行や学校に行くのは難しい。むむむ。家賃、光熱費、食費、ちょっと遊ぶお金、以上。それに1日8時間も働いていたら学校とか行けないしね。
逆にマドリードやバルセロナなどの都会は、生活水準が高そうです。
ワーホリしながら生活費も稼ぎたいという人は、マドリードやバルセロナに行った方が、給与水準が高くて生活に必要なお金を稼げるケースが多いかもしれません。
観光系を狙うなら日本人観光客が多い地域を見極める
ワーホリ制度を使ってスペインで働く時に真っ先に思いつく仕事は、観光系とバル・レストランではないでしょうか。
観光の仕事があるということは、日本人観光客が多いということ。
日本人が観光で多く訪れそうな地域であれば、「旅行ツアー会社」のような観光系の仕事を見つけることができそうです。
スペインはプチ日本食ブームなので、日本食レストランが増えてきています。マドリードの日本食料理屋はおいしいらしいですね。
日本人も多く住んでいて、観光客が多いインターナショナルな地域は、日本食レストランの仕事が多く見つかりそうです。
スタートアップ企業がありそうな地域を見極める
スタートアップ企業とは、ベンチャー企業がさらに少人数となったような企業です。
スペインでスタートアップ企業がありそうなのは、経済の中心であるマドリードと観光の中心であるバルセロナかな。
ギラギラしたスペインの若者たちが立ち上げたスタートアップ企業で雇ってもらうケースもあるようです。
セビリアにありそうな仕事
マドリードやバルセロナは比較的仕事がありそうなので、少々心配なセビリアにありそうな仕事は何か考えてみました。
日本食レストラン
ワーホリ活用度:★★★
セビリアには日本食レストランがそこそこあるので、レストラン系は仕事がありそうです。
日本食レストランは日本人を採用したいところが多いので、接客業が好きだったら日本食レストランはチャンス!
スペイン語はそこそこでも採用してもらえるようですが、飲食での接客の経験があるとチャンスが増えるかもしれません。
観光系の仕事
ワーホリ活用度:★☆☆
観光系の仕事はセビリアは少なさそうです。
日本人の観光客(特に団体)があまりいませんし、日本人向けの観光系の会社がないと思います。
ショップ
ワーホリ活用度:★★☆
スペイン語が全くできないと難しいと思いますが、ある程度スペイン語ができるのであればお土産屋さんや日本向けの輸出を行っているショップなどで日本人を雇ってくれるケースがあると聞きます。
オペレーター
ワーホリ活用度:★★☆
たまに日本語が話せるオペレーター募集の告知を見ます。条件はスペイン語と日本語が話せること。スペイン語はB2レベルは必要だと思います。
長時間拘束される仕事ですが、スペイン語と日本語ができるなら比較的給与条件のいい仕事です。
ただし、日本向けのオペレーターの場合は日本時間で働かなければならず、昼夜逆転生活になるので覚悟を。
映画やテレビのエキストラ
ワーホリ活用度:★★☆
映画やテレビのエキストラの仕事は結構声かけられます。「アジアンな顔の女性を探してる」みたいなざっくりした募集内容になっています。
固定の仕事ではないですが、スペインでスーパースターを夢見る人の第一歩になるかも。
スペイン人から聞いたスペインで仕事を見つける方法
セビリアに住むスペイン人に、スペインで仕事を見つける方法を尋ねてみました。
コネを活用!
スペインはコネ社会です。平等にとか、正攻法で、とか考える前にコネを探すのが一番の近道。
仕事募集!などのサイトで探すよりも、日本人のツテをたどるか、地元のスペイン人と知り合いになって「こんな仕事があったらやらせて!」と頼んでみよう。
頼んでないのに私に仕事を紹介してくる友達がいるくらいだから、頼んでおくとなんだかんだ情報が回ってくるはずです。
飲食業は英語も必須
スペイン人の友達に言われたのが「セビリアのような観光地(マドリードやバルセロナはなおさら)で仕事を見つけるなら、スペイン語だけでなく英語も必須」だそうです。
観光地のレストランは観光客が多いから、英語が話せる方が圧倒的に有利のようですね。
これはスペイン人であっても同じ。母国語のスペイン語の他に英語が話せるのが絶対条件と言ってました。
経験者は強い
例えばレストランやバルで働きたいなら、日本で飲食店の接客経験があるかどうかは大きなポイント。
寿司屋で働いた経験があるとか、バーテンダーやってました、などの経験はスペインの飲食店でも即戦力になるので、大きなアピールになりそうです。
スペインのワーホリについて
今か今かといつも噂されていましたが、スペインワーキングホリデーに関しては外務省が正式な報道を出しています。
岸田文雄外務大臣は,フェリペ6世スペイン国王王妃両陛下の国賓訪日に際し訪日中のアルフォンソ・ダスティス・スペイン外務・協力大臣(H.E. MR. ALFONSO DASTIS, Minister of Foreign Affairs and Cooperation of Spain)との間で「ワーキング・ホリデー制度に関する日本国政府とスペイン王国政府との間の協定」の署名を行いました。 2017年4月5日付外務省報道発表
スペインでのワーホリ希望者はたくさんいたので、とても嬉しいニュースですね!
ワーホリってナニ?
私はそもそもワーキングホリデー(ワーホリ)のことをなんとなくしかわかってなかったので、調べてみました。
ワーキングホリデービザとは、
- 海外に長期滞在できるビザのこと。(旅行だと3ヶ月までしか滞在できない)
- 「ワーキングホリデー協定」というのがあり、1980年にオーストラリアと日本の間で始まった。スペインは18か国目。
- 18歳〜30歳の日本国民はワーキングホリデー協定を結んだ国に1年〜2年滞在可能。
- 観光旅行や、留学だと働けないけど、ワーホリだったら働くことができる。働きながら旅行したり、学校に行ったりすることが可能。
語学留学ではなく働きながらスペインに滞在してみたい人や、3ヶ月以上スペインを旅行してみたい人には活用できる制度だと思います。
スペインでワーホリ制度を利用するための条件
外務省の報道発表には、スペインとのワーキング協定の内容・条件が記載されています。2017年6月にスペイン大使館から詳細が発表されましたので、その情報を追記しました。
スペインのワーホリ条件をざっとまとめるとこんな感じ。
- 18歳〜30歳までの健康な人
- 飛行機などの旅費が十分にあること
- 入国してすぐは仕事がなくても暮らしていけるだけのお金があること
具体的には1ヶ月あたり532.51ユーロ×3ヶ月分で合計1597.53ユーロに相当するお金 - 期間は1年
- ワーホリ期間が終わったらちゃんと日本に帰る、滞在延長とかしない
- 以前にスペインでワーキングホリデーをしたことがない人
- 犯罪履歴がない人
- 募集人数は年間500人、2017年は250人
スペインのワーホリは、終わったらちゃんと日本に帰らないといけない。就学ビザと同じで延長やワーホリビザから就労ビザへの変更ができるのかと思ってましたが、そうはいかないようです。
雇い主の立場からしたらできるだけ長く働いてくれる人を雇いたいようなので、1年で帰らなければいけないのはデメリットの一つです。
ワーホリ制度を使ってスペインで働きたい人は、スペインに着いたらすぐ動き出せるようにしておいたほうが良いと思います!
スペイン ワーホリ・ビザの申請方法
スペインのワーキングホリデー・ビザの申請は、2017年7月1日から始まりました。
ワーキングホリデーの申請書
スペイン大使館のページで必要書類を確認し、申請書に記入して提出します。提出先は六本木にあるスペイン大使館領事部で、予約は不要です。
スペインワーキングホリデーの申請書を見たけど、スペイン学生ビザ申請のフォーマットにとても似ていて必要書類も似ています。長期学生ビザの方が必要書類は多いけどね。
ワーホリ・ビザではN.I.E申請書が必要
学生ビザの申請と異なる点は、ワーキングホリデー・ビザの場合は申請する時に合わせてN.I.E(外国人登録番号)の申請書類を提出しなければならないことです。
N.I.Eの申請書はスペインで使われている申請書なので、スペイン語の様式になっています。大使館のページには書き方の例が出てないので、記載方法は大使館に確認した方が良さそうです。
ワーホリ・ビザで任意提出の書類
長期学生ビザでは必須だったけど、ワーホリのビザでは任意提出となっている書類は海外旅行保険と宿泊証明書の2点です。
海外旅行保険については加入がすすめられていて、「スペインで何か病気になっても自分でどうにかします」と宣誓書にサインさせられます。
長期学生ビザの場合は海外留学保険(留学の場合は旅行保険ではない)の加入が義務付けられているので、ワーホリでスペインへ来る人も海外留学保険に加入した方が良いと思います。
長期学生ビザの取得では、3ヶ月先まで住める宿泊先の宿泊証明書の提出が必要でした。ワーホリ・ビザでは宿泊証明書は任意提出になっています。
スペインに来てから宿泊先を探そうという人もいると思うので、その点は楽ですね。
ワーホリ・ビザの申請にかかる期間
ワーキングホリデー・ビザの申請手続きに必要な期間は8週間とのことです。
入国希望日の2ヶ月前くらいに申請したらちょうどいい感じですね。入国希望日の90日以上前の申請は早すぎて受け付けてもらえないそうなので、ご注意ください。
スペインのワーキングホリデー制度に期待
何はともあれ、スペインのワーホリを待っていた人たちに門戸が開かれたのはとても良いこと!
外務省の発表に
両国の青少年の交流や相互理解が促進され,両国の友好親善関係が一層強化されることが期待されます。
とありましたが、まさに日本の若者たちが海外に、スペインに出て行くきっかけになり、交流が深まればいいですね。
セビリアを含むアンダルシアは、マドリードやバルセロナに比べるとどうしても仕事が少ないと思います。セビリアにワーキングホリデーで来る人へのアドバイス。
生活費は3ヶ月分とは言わず、できる限り持って来るべし!
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
コメント
コメント一覧 (2件)
オーストラリアとか行くとみんなバナナ農園とかで働いてますよね。
スペインでもやっぱり農業!です。
農業は収穫時に大量の人が必要なので収穫に合わせて移動すればいい。
アンダルシアのオリーブ収穫は11月から2月くらいまで。1日60ユーロで宿泊所は提供されます。
春になるといちごつみとか。
農家の人は優しい。
追伸:料理人が時給3ユーロは間違いでしょう。どこでも料理人は払ってもらえますよん。普通給料で2000から4000。助手が1,400ユーロ。時給というのは皿洗いでは? コシネロはどこでも威張ってます。
ちなみに私も調理人免許取得してます。
>くみこさん
コメントありがとうございます(^^)
農業!やはり盛んなんですね。とても詳しい情報ありがとうございます!ワーホリで働く人の参考になりそうです。
1日60ユーロで宿泊が付いていたらいいですね。食事は自炊となるのでしょうか。
私が聞いた時給3ユーロは料理人ではなくカマレロでした。カマレロと言えるかわからないけど、友達の妹がTelepizzaで働いていて時給3ユーロらしいです。
でも、私が聞いたもっと最低の例はロタのピザ屋で時給1.5ユーロと言っていました…。これはさすがに驚きました。
その子は「働いても働いても貯まらないんだよね〜」って言ってましたが、そりゃそうだろって思いました。
それとは逆に料理人はかなりいいお給料もらってるんですね。助手でも1400ユーロ月給ももらえるとはちょっとビックリ。