先日スペインで一番多い名字は「ガルシア」だという記事を書きました。
その記事でコメントいただいて、スペインの名字について調べていたら、スペインの名字の起源(その名字になった理由)には4つの特徴があるようです。
興味深いなと思ったので、スペインの名字の起源について書いてみます。
XXの息子を表す名字
スペインには「Rodríguez」「Gómez」「Fernández」「Pérez」など「ez」で終わる名字があります。
この「ez」は「el hijo de〜(〜の息子)」を表し、「Rodríguez」なら「el hijo de Rodrigo(ロドリゴの息子)」という意味なのだそうです。
Perez:Pero、Pere、Petrus=Pedroなどの息子
Gomez:GomoまたはGomaの息子
Gomoさん、Gomaさんていらっしゃるのね。
英語の名字でも同じことが起きているそうで、「Jackson」「Andersen」などは同じく「〜の息子」という意味を持つ名字だそうです。確かに英語で「son」は息子を意味しますもんね。
スペイン語で息子を意味する単語は「hijo」なので、なぜ「ez」なるのか謎だけど。スペイン語の「ez」は「〜さ」みたいな性質を示す単語なので、それに関連するのかな?
tristeza→悲しさ
地名が起源の名字
地名が元になった名字もあります。これは日本にもたくさんあるケースですよね。
友達に「Jaén(ハエン)」という名字の子がいました。ハエンはアンダルシア州にあるオリーブの産地。彼女は家族とバルセロナに住んでいたけど、ハエンに親戚がみんな住んでいると言っていました。
地名と言えばセビリア郊外のコリア・デル・リオ(Coria del Río)には、「日本」という意味の「Japón(ハポン)」という名字の人がいます。
コリア・デル・リオは400年前に支倉常長らが慶長遣欧使節団として立ち寄った土地で、武士の一部が日本に帰国せずそのままコリア・デル・リオに住みついたのだそう。
その武士たちの子孫が「Japón(ハポン)」姓を持っており、彼らは武士の末裔であると信じられています。彼らを題材にした映画がこちら↓
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職業が起源の名字
初めて聞いた時にちょっぴり驚いたのは、職業が由来のスペインの名字。
Panadero:パン屋
Marinero:船乗り
Molinero:粉挽き・製粉業
など、仕事が名字になっているケースです。
実家の家業であったり、かつての祖先がその仕事についていたことから、職業がそのまま名字になるらしいです。
人の特徴を表す名字
これも初めて見た時にそんなことあるの〜?って思いました。人の特徴(見た目や性格)を表す名字。
Delgado:痩せている
Hermoso:美しい
Gordo:太っている
などなど、見た目の特徴や性格を形容した名字を持つ人がいます。現在のその人の特質ということではなく、祖先がそうだったいうこと。
上の2つは聞いたことがあるけど、「Gordo」さんは出会ったことがないかも。
スペインの名字の起源はいろいろ
仕事や特質が名字になる理由は、同じ名前の人がいると混乱するからという説があるそうです。
Juan(ファン)さんと言っても「どちらのファンさん?」となるので、Juan el Panadero(パン屋のマリアさん)やJuan el Delgado(痩せているファンさん)という言い方で特定させたよう。
スペインの名字の由来は他にもありそうなので、新情報見つけたらアップデートします。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
参考;
Rodríguez, López, Pérez: ¿qué significa y de dónde viene la terminación “ez” tan popular en los apellidos de origen español?
¿Por qué los apellidos acabados en -ez significan ‘hijo de’?
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