スペインのネットショッピングで詐欺に遭ってお金を取り戻した話

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もう2年も前の話ですが、スペインのオンラインサイトで詐欺に引っかかりました。

バカな私はどんな詐欺に引っかかったのか、どんな流れでお金が戻ってきたのかを記しておこうと思います。

moni
時間がかかったし、嫌な思いもしたし、大変でした。

みなさん、スペインのネットショッピングは気をつけて…。

目次

私が詐欺に遭ったサイト

私が詐欺に遭ったのは、スマホを販売しているスペインのオンラインサイトです。

まだまだスペインのことを何も知らなくて青かった私は、「milanuncios.com」で見つけたとあるサイトで販売されているiPhone5Cに目が留まりました。

milanuncios.com

「milanuncios.com」とは、個人または法人が告知を出すことができるサイト。

私が「milanuncios.com」で見つけたのは法人扱いのオンラインショッピングサイトで、スマホ販売の告知にURLが記載されていて、そのURLにアクセスさせて購入を誘導するというものでした。

買う商品にもよるのだけど、「eBay」や「Amazon」に比べると「milanuncios.com」は著しく信頼性の低いサイトなのです。

誰でもアナウンスを出せて、そこに評価も何も掲載されていない。ある意味Wallapopよりもイケてないサイト。。。と私は思っている。

そんなサイトに掲載されている告知に誘導されてスマホを購入しようとするなんて…

あぁすでにこの時点で私の悲劇は始まっていたのです。

ジーザス。

今思えば怪しかった詐欺サイトの対応

MacbookAir

青リンゴのように青かった私は「milanuncios.com」に掲載されていたオンラインショッピングサイトに誘導され、安さにつられ、iPhone5Cを購入することにしました。

時が経って冷静に考えると「怪しかったな」と感じる詐欺サイトの対応を思い返してみます。

銀行振込の決済をすすめてくる

クレジットカードで決済しようとしたのですがエラーが出てうまくいかず、オンラインサイトのチャットで確認をした時のこと。

moni
クレカの決済がエラーになるんですけど。
エラー履歴が残ってますね。銀行振込で決済はできますか?
moni
わかりました。銀行振込します。
では、こちらの口座番号に振込をお願いします。
moni
わわかりましたー。

バカバカバカバカーーーー!!!

今思い返しても、「バカ」という2文字しか浮かばない。

なぜ、私は怪しむこともせず詐欺サイトに言われるがままに銀行振込をしてしまったのでしょう。

iPhone5Cを少しでも安く買いたいという心理がそうさせていたに違いありません。

配達予定日になっても商品が届かない

全く疑いもしなかった私ですが、配達予定日になって商品が届かないことで疑問を持ち始めました。

商品がいつ到着するのか確認しようと思い、オンラインサイトのチャットに連絡。

moni
配達予定日過ぎてるんですけど、商品いつ届きますか?
商品は発送されているので大丈夫です。まもなく届きますのでご安心ください。

確かに、PostNLの荷物追跡番号は発行されていました。スペインは郵便事情も悪いし届くのに時間がかかっているだけかもと思い、もう少し待ってみることにしました。

詐欺サイトだと疑い始めてからの私の行動

オンラインサイトでスマホを購入してから1ヶ月が経過しましたが、商品が届きません。さすがにこの時点で、購入したサイトにかなり不信感を持ち始めました。

購入してから1ヶ月経過して商品が届かないのに、サイト側から何の連絡もなく追跡番号を発行しただけであとは放置。スペインのインターネットショッピングサイトってこんなにひどいのか?うーん、怪しくない?と。

購入したオンラインサイトが詐欺サイトなのではないかと疑いを強くしてから、私がした行動は以下です。

注文履歴とチャットのやり取りをスクショ

海外留学に持って行くノートPC

何かあった時のために購入した記録は全て残しておくことにしました。

注文確認メールの保存、マイページの注文履歴・追跡番号、チャットのやり取りなど全てをスクショ。詐欺サイトでiPhone5Cが販売されている画面もスクショしました。

荷物の追跡

詐欺サイトからの連絡を待っていては荷物の所在が一向にわからないので、荷物の追跡を自分でしてみることにしました。

しかし、スペインの郵便局とPostNLのいずれも、発送元から問い合わせをしないと荷物の所在を確認することができないというのです。

オーマイガー。

その後、複数回にわたって詐欺サイトに荷物の追跡を依頼しましたが、毎度のように

moni
3日後に回答するのでお待ちください。

と言われる始末。詐欺サイトとのやり取りが一番労力を使ったし、スペイン語で戦わなければいけないので苦痛でした。

そのうち私からチャットをしてもすぐにオフラインにされ、マイページからメールをしても返信なしの状態となりました。もうこうなったら私の中では詐欺サイト確定です。

インターネットで詐欺サイトの情報収集

本当に詐欺サイトなのか?他に被害者はいないのか?を確認するため、私はSNSやインターネットでこの詐欺サイトが話題になっていないか確認することにしました。

詐欺サイトのことを調べていく中で、犯人(私の中ではもう犯人)は以前に別のスマホを扱うネットショッピングサイト(仮にBサイト)を持っていたことを突き止めました。

Bサイトは、スペインの2chのような掲示板で信頼性の低いオンラインサイトだと話題になっていて、私と同じように「商品が届かない」「届いた商品が不良品だった」など被害に遭っている人がいました。

Whoisで2つのサイトを検索して、私がスマホを購入したサイトと、Bサイトの運営者が同じことも確認しました。「あぁやっぱり私は詐欺に引っかかったのね」とここで確信しました。私は決めました。

警察署に詐欺の被害届を出そう。

警察への被害届提出

まもなく私は警察署に被害届を提出しに行きました。「denuncia」と呼ばれるやつです。

警察署に行く前にこれまでスクショした内容や、スペインの郵便局とPostNLとのやり取りを控えておきました。

最寄りの警察署で詐欺サイトでの一連の流れを説明し、警察署の人が経緯を文書にまとめて被害届の番号を採番。私はその書類にサインをし、警察署からの連絡を待つことになりました。

銀行振込のキャンセル

被害届があれば、銀行の窓口で銀行振込のキャンセル依頼を出すことができるということがわかりました。

返金を承諾するかどうかは相手次第ですが、わずかな望みをかけて被害届を持って銀行に返金依頼をしに行きました。

しかし、数日後すぐに返金依頼は詐欺サイトにより却下されました。

放置期間

被害届を提出してから4ヶ月、5ヶ月と日にちが経過していく中で、私は詐欺サイトで支払ったお金が戻ってくるのは無理なのだろうと諦めるようになっていました。

警察署からの音沙汰もないし、詐欺サイトもチャットはクローズしているし、スペインで未熟だった私が詐欺に遭ってしまった勉強代だと思うようになっていたのです。

そして、そのうちこの詐欺の件も忘れていました。

裁判所からの連絡

警察署に被害届を提出してから1年後に、突然事態が急展開しました。

自宅に裁判所からの通知が届き、私が提出した被害届の内容について4ヶ月後に裁判が行われると書かれていたのです。

正直ビビりました。

さ、さいばん?

ネットショッピングの詐欺ごときで?

被害届を提出してから時間が経っていたのですっかり忘れていたけど、その間に捜査は進展し、ついには民事裁判案件となっていたのです。

スペイン人の友達にアドバイスをもらい、裁判に向けてはこれまでのやり取りのスクショの整理をしておきました。この間も詐欺サイトともやり取りをしなければいけないタイミングがあり、ストレスが溜まりました。

裁判取り下げと返金

裁判の1週間前になって詐欺サイト側は

返金をするので裁判を取り下げてほしい

と言ってきました。

何を今さらって感じなんだけど、詐欺サイト側とこれ以上連絡を取りたくなかった私は最終的に

裁判所経由で代金を返金してもらって裁判は取り下げる

ことにしました。

ネットショッピングの詐欺に遭わないために

私はスペインのネットショッピングで商品を購入したことは何度もあります。

洋服やスポーツ用品メーカーなどの名前が知られているブランドのサイトは、オンラインショッピングでの購入でも問題ありません。「eBay」や「Amazon」は出品者によります。

スペインのオンラインサイトで詐欺の被害に遭わないために、気をつけるべきことを記載しておきます。

ネットの口コミを確認

たいていのネットショッピングのサイトは、インターネット上に口コミがあります。

「eBay」や「Amazon」の場合は、評価と合わせてネット上の口コミがないかを確認しておくと安心です。

支払いはPayPalを利用

支払いは可能であれば「PayPal」を利用するのがおすすめです。

「PayPal」は、購入した商品が届かないなどのトラブルの際に、返金に対応してくれる場合があるからです。

スマホをネットで買うのは要注意

スマホを販売しているスペインのサイトは詐欺サイトが多いです。ネット掲示板でも詐欺に遭った人のコメントが見つかります。

詐欺サイトでスマホを買った場合に想定される被害は、「新品ではなく中古品や新古品だった」「発送元が中国など粗悪な商品だった」など。

スマホをネットで買うのはやめた方が良いと私は思います。

ネットで商品を買う時は証拠を必ず残す

私は民事裁判になる前に詐欺サイト側から返金依頼があったので、結局スクショした内容を証拠として提示することはありませんでした。

しかし実際に裁判となった場合は、会話の経緯の証拠として提示する必要があります。

インターネットで商品を購入する時は必ず証拠を収めておくようにした方が良いです。購入画面やチャット画面をスクショすること!

スペインでネットショッピングの被害に遭ったら

もし、スペインでネットショッピングの被害に遭ってしまったことがわかったら、消費者センター(Oficina Municipal de Consumidor)に相談に行くことができます。

私は消費者センターを知らずに警察署に行ってしまいましたが、消費者センターが代理で警察に被害届を提出してくれるそうです。

警察署と直接話をするのは緊張するので、消費者センターの方が気負いせずに相談できると思います。

スペインのネットショッピングは気をつけて

これが私がスペインのネットショッピングで詐欺に遭い、最終的にお金を取り戻すまでの話の一部始終です。

警察署で被害届を提出した後、裁判所から通知が来るまでの期間が長いのには驚きました。

そんなおおごとにするつもりはなかったんだけど…払った金額が返って来ればよかったんだけど…民事裁判と言われてちょっとビビりました。

スペインのネットで物を買う時はそのサイトが信頼できるのか、支払い方法、口コミなどをチェックするようになったので、もう同様のサイトに引っかかることはないと思います。

スペインのネットで物を買おうとしている人は、くれぐれも気をつけてくださいね。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

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