私が今まで行った夏のフラメンコフェスティバルの中で、一番会場の雰囲気が素敵だな〜と思ったのは、マラガのカサベルメハのフェスティバルです。
2016年、2017年、2019年と、カサベルメハのフェスティバルに行くことができました。
今年2019年のフェスティバルは、日本にいた頃に「ぺぺ様を生で観たい!」と熱望していたことを思い出しながら見ていたので、ひときわ記憶に残るものでした。
23時開始から3時にプチェーロの出汁が提供され、5時にフェスティバルは終了。その後8時までフィエスタが続き、日の出を見て朝食を食べて、寝ずにセビリアまで帰りました。
でも、それ以上に素晴らしい思い出がいっぱいです。
カサベルメハってどこ?
私はスペインに来るまで、カサベルメハという村を知りませんでした。
カサベルメハはマラガの田舎の村で、マラガからバスや車で40分くらいのところにあります。
1時間くらいあればまわれちゃいそうなくらい小さな村がカサベルメハ。普段は相当静かな村のはずです。
到着したらフェスティバルの前に腹ごしらえ
カサベルメハの村に着いたのが、夕方の20時ちょっと前。フェスティバルの開始は23時で時間があるので、長丁場に備えてお腹を満たすことに。
フェステイバル会場近くにはバルが4軒あります。
「どこのバルがおいしいですか?」と地元の人に聞いたら「わからん」「どれも味一緒だよ」と2人のジモティに言われたので、勘で友達が選んだ角のバルにin!
ウェイターにカサベルメハの名物料理を尋ねると、”chivo” と呼ばれるお肉を激しくおすすめされました。
“chivo” ってナニ?と思って紐解いていったら、子ヤギの肉だということが判明。
で、6人で多数決。獣肉が食べられない人が多かったので、結局 “chivo” は注文せず。
アンテケラに近いカサベルメハには、アンテケラの名物料理ポーラがありました。
プレッツェルみたいな焼きたてパン。
カサベルメハは山だから、きのこ類はよく食べるみたい。これおいしかった!
そして山だからウサギ肉やヤギのお肉を食べるようですが、わたし含め苦手な人が多かったので無難にイベリコ豚。
魚介類のスープ(sopa de mariscos)がおいしかった〜!パンをヒタヒタして食べました。うひひ。
6人で2杯ずつ飲んで一人9ユーロ。安いしおいしかったので、このバルおすすめです!
住所:Calle Paseo Puerto de la Horca 1, Casabermeja
営業時間:8:00-0:00
フェスティバル当日はハッカの香りに包まれるカサベルメハの村
私たちがカサベルメハの村に到着した頃、ちょど草木を道路に巻いているところでした。
“mastranto” または “mastranza” と呼ばれるハッカのような香りの植物で、カサベルメハのフェスティバルはこのハッカの香りに包まれるのが伝統なのです。
ほんの〜りな癒し効果のある香りで、フェスティバルの気分を盛り上げてくれます。何度「いい匂い〜」と発言したことか。
ひっそりと熱く開催されるカサベルメハのフラメンコフェスティバル
小さな村カサベルメハのフラメンコフェスティバル「Cante Grande」は、学校の校庭で開催されます。
カサベルメハのフラメンコフェステイバルは、出演アーティストが毎回とても豪華。
その理由についてオスタルのおばちゃんは、カサベルメハはフラメンコの愛好家が多いからと言っていました。
カサベルメハのペーニャでも時々催しがあるそうで、その際も素晴らしいアーティストたちを呼んでいるのだそう。
過去3回行ったフェスティバル中は私語がほとんどなく、カンテに聴き入ってる人が多かったです。
村の中でひっそりと、でも熱く開催されるのがカサベルメハのフラメンコフェスティバルなんだね。
カサベルメハのフラメンコフェスティバルのチケットと座席
カサベルメハのフラメンコフェスティバルは、前売りチケットと当日券で値段が違います。
前売りが15ユーロ、当日券が20ユーロ。前売りはネットで買えますが、1ユーロの手数料がかかるので実質16ユーロです。
当日券は買うために並ばないといけないし前売りよりちょっと高いので、ネットで前もって買っておくのがおすすめ。当日券でも売り切れることはないと思います。
カサベルメハのフェスティバルの座席は自由席です。
前の方の席で見たかったら、開場30分前の22時30分頃から並んだ方が良いですね。前の方の席はザッと押さえられちゃいます。
私が行った2016年、2017年、2019年と毎回座席の配置や仕組みが変わっているのですが、2019年最新のフェスティバルでは縦長の配置でテーブル席と座席というシステムになってました。
地元の人たちは、食べ物や飲み物をクーラーボックスに入れて大量に持ち込んでます。
カサベルメハの村の中にはスーパーがなさそうだったので、持ち込みするならマラガなどの大きい都市で買っておきましょ。
持ち込みしなくてもフェスティバル会場の横にはバーがあり、チーズや生ハムのちょっとしたタパスや、ドリンクは注文することができます。
2019年のカサベルメハのフラメンコフェスティバル
いつもはフェスティバルの内容の感想はあまりブログに書かないのですが、今回は自分がスペインに来る前のことを思い出しながら見たのもあるので、そのことについてちょこっと書いてみます。
2019年はこちらのアーティストたちが出演しました。
一部は男性4人のカンタオールによるプレセンタシオンの後、Manuel de la Tomasa・Samuel Serrano・Mari Peñaの3人のそれぞれソロと、Pepe Torresグループ。
二部はJose Canela・Jesus Mendezのそれぞれのソロ。三部は全員を舞台に上げての長めのフィン・デ・フィエスタという流れです。
持ち時間は1人1時間くらいなのか、かなりたっぷりそれぞれのカンテを楽しむことができました。
ぺぺ先生のグループはバイレはバイラオール1人、カンタオール4人、ギタリスト1人の豪華なチーム。プレセンタシオンのブレリア、カンテ2曲、バイレ2曲と内容も盛りだくさんでした。
ぺぺ先生がフラメンコのフェスティバルに出演している様子は、スペインで何度か観ています。
しかし今年改めて、生でこんなに近くでぺぺ先生の踊りを観ることができるのは幸せなことだな!とすごく思いました。
次々にカンタオールたちの圧がぺぺに伝わって、それがさらなるエネルギーになって会場に跳ね返ってきた熱のあるバイレでした。
以前にスペイン旅行で訪れた「Los Gallos」でぺぺ先生の踊りを見てそこから好きになった私は、日本にいるときはひたすらYouTubeで彼の踊りを観てました。
「スペインで、ダイレクトにぺぺの踊りを観たい!」日本で熱望していたことが、叶っているのが今。
こんなに素晴らしいアーティストの公演をこんなに近くで、そしてこんなに伝統と雰囲気のあるフェスティバルで観られるなんてなんて!
スペインで勉強していることは幸せなことなんだ、と噛み締めながら観賞しました。この思いは忘れちゃいけないな。
カサベルメハのフラメンコフェスティバルで試したいスープ
アンダルシアの歴史あるフラメンコフェスティバルは、スペイングルメと一緒に楽しめたりします。
ウトレラのポタヘやモロンのガスパチョなど。モロンのガスパチョはもう提供されなくなっちゃったけど、ウトレラのフラメンコフェスティバルはきちんとポタヘが提供されます。
関連記事 ▷ ウトレラのフラメンコフェスティバル「ポタヘ・ヒターノ」に行って来た
カサベルメハのフラメンコフェスティバルで提供されるのは、プチェーロ出汁のスープ。
3時を過ぎたくらいに、フェスティバル会場のバーで提供が始まりました。
中に入っているハッカの葉は、村やフェスティバル会場に巻かれているのと同じもの。
フェスティバルは明け方終了。そしてフィエスタが始まる…
三部が始まったのは4時を過ぎていて、結局フェスティバルは5時に終わりました。
マラガ行きの始発バスは9:45なので、それまでどこかで時間を潰さなければなりませぬ。
夕食を食べたバルが6時に開くと言っていたのですが全然開かず、フィエスタが続くフェスティバルの会場に戻ってきました。
すると、出演アーティストの一部やマラガから来ていると思われる人々でフエルガが繰り広げられている。それをこっそり見物。
結局フィエスタは朝の8時まで続きました。
8時になって私たちは朝食を食べるために昨夜のバルへ。まだ一部のアーティストは残っていたので、フエルガはたぶんもっと続いたと思います。
お腹がかなり空いていたので、朝食は生ハム入りトーストとコーヒー、オレンジジュース。
パンはピトゥホと呼ばれるマラガ特有の形のパン。先が尖ってるからピトゥホ?
コーヒーを頼んだときミルク多めのカフェ マンチャード(cafe manchado)の超薄いの!を注文したら「マラガではそれはヌベ(nube)と言うんだ」とカウンターのヒゲおじさんに教えてもらいました。
コーヒーがかなり少ないものはヌベで、カフェコンレチェ(cafe con leche)とヌベの間はソンブラ(sombra)と言うそうです。
カサベルメハのフラメンコフェスティバルは寒い
ロンダのフラメンコフェスティバルに行った時も感じたのだけど、山奥のフェスティバルは想像以上に夜中は冷えて寒いです。
カサベルメハも山の中にあって相当冷えるので、夏用のカーディガンでは寒さ対策にはなりませぬ。
カサベルメハのフラメンコフェスティバルに行く人は、厚手のマフラーや大判ストールなどを持っていくべし!
寒がりな人は、ウルトラライトダウンを持っていくくらいの寒さ対策が必要。私は2019年ウルトラライトダウンを持って行って、明け方に着ました。
カサベルメハへの行き方
車があれば一番楽なので、人数が多いなら車かレンタカーで。
車がない場合は、マラガから路線バスでカサベルメハにアクセスできます。
カサベルメハにはいくつか停留所がありますが、村の入り口と思われる円形の車が行き交う場所(rotonda)で降りるとフェスティバル会場までがすぐ。
坂を登ったところにバルが4軒あって、右手の奥が会場です。
マラガまでの行き方はこちらをご参照ください。
関連記事 ▷ 【2020年版】マラガへの行き方 -鉄道・バス・飛行機どれもアクセス良し
美しいカサベルメハのフラメンコフェスティバル
フラメンコフェスティバルを見る目的で訪れたのでカサベルメハの観光自体はしていないのですが、ちらっと見ただけでも美しい村ということがわかりました。
私は出汁のスープと、ハッカの香りに包まれるこのフェスティバルの雰囲気が好きです。
今年は、日本にいたときに憧れていたぺぺ先生のフラメンコを間近で観られることを噛み締めながら見たので、思い出に残るフェスティバルになりました。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
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