日欧EPAによる関税撤廃でスペインワインやチーズ・生ハムが安く買える!

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2019年2月1日から日本とEUの間でEPAが発効されて関税が撤廃されることになりました。

スペインワインやチーズ、生ハムが安く買えたり、日本の食材や製品がスペインで安く買えるというメリットが!

消費者にとってはメリットがある話のようで嬉しいね。

関税撤廃によって日本で安く買えるようになるスペインのプロダクト、スペインで安く買えるようになる日本のプロダクトを考えてみました。

目次

日欧EPAとは

EPAとは英語「Economic Partnership Agreement」のことで、日本語では経済連携協定と呼ばれます。

自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)の要素(物品及びサービス貿易の自由化)に加え、貿易以外の分野、例えば人の移動や投資、政府調達、二国間協力等を含めて締結される包括的な協定
財務省ページより

なんだか難しいことが書かれていますが、消費者的なメリットとしては、関税が撤廃されるので締結国の製品を安く買うことができるようになることが挙げられます。

日欧EPAと呼んでいるのは、日本とEUの間のEPAです。

主なヨーロッパ国の製品に関税がかからなくなるので、日本でヨーロッパ製品を安く買うことができるようになります。

ヨーロッパには魅力的な食材や革製品が多いから、消費者のメリットは大きそう!

関税撤廃と言っても即時撤廃の品目もあれば、11年などある程度の期間をかけて関税が完全に撤廃される品目もあります。

日欧EPA発効で日本で安く買えるスペイン製品

では、具体的に何が日本で安く買えるようになるのか?

日欧EPA発効で日本で安く買えるようになるスペインのプロダクトに焦点を当てて調べてみました。

日欧EPAにより、最終的に全品目の90%以上の関税が撤廃されるようになります。(参考: 日 EU・EPA解説書(ジェトロ)

関税が撤廃されるのは原産国がEUである商品。例えばワインなら、ぶどうの収穫からEUの国でなされる必要があります。(加工だけEU国で行う場合は対象外)

スペインを原産国とし、日欧EPAによって関税が撤廃されるのは以下のような品目。パッと思いつくものを書きます。

  • ワイン
  • チーズ
  • 生ハム
  • 革製品
  • 衣料品

ちなみにスペインはオリーブオイルの大生産国ですが、オリーブオイルはもともと無税なので今回の日欧EPAでお得になるということはなさそうです。(参考:財務省貿易統計:輸入統計品目表(実行関税率表)

ワイン

ワインの関税は価格の15%または1リットルあたり125円のいずれか安い方と決まっているので、750mlのワインだとだいたいのワインがボトルあたり94円

スペインワインはフランスのワインに比べてそもそも価格が安く設定されています。フランスの1本何万もするワインだと、94円の関税が撤廃されても安い印象を受けないだろうね。

しかし、1,000円程度のスペインワインの関税が94円安くなるなら、安く感じそうな気がします。

スペインのワインの中には、スパークリングの「カヴァ」やシェリー酒も。スペインワインの認知度が広がるきっかけにもなりそうです。

チーズ

チーズの関税は最大で29.8%もするそうで、それが徐々に撤廃されていくと考えれば安く感じそうですよね。

スペインはイギリスやフランスに負けず、チーズもおいしいです。私のお気に入りはマンチェゴとマオウ。

マンチェゴチーズは「ケソ マンチェゴ」として地理的表示(GI)の対象品目になっています。これは「ケソ マンチェゴ」という名前で産地の特定、品質などが守られるというもの。

日本でもスペイン国内と同じように、マンチェゴチーズのブランド化がされるということでしょう。

生ハム

生ハムの関税は8.5%だったものが初年度で4.3%に、10年後には撤廃されます。日本だと「高すぎる!」と感じるスペインの生ハムが、少しは安く感じるようになるかもしれません。

スペインのイベリコ豚の生ハムは日本の「KALDI」や「成城石井」で見かけても値段が高すぎて、手が出ない人も多いのでは?私は手が出ないです…。

関税が撤廃されても生ハムの値段が半額になるわけじゃないから、生ハムが高いという印象はあまり変わらないかもしれませんが、100円〜200円のお得感は感じることができそう。

革製品

革製品は30%だった関税が、10年後に関税が撤廃されます。

スペインはロエベ(Loewe)のようなブランド革製品があるし、ブランド物の革製品は一つの値段が高いので、革製品も関税撤廃のメリットをすごく感じそうです。

日欧EPA発効でスペインで安く買える日本製品

日欧EPA発効で得するのは日本国内の消費者だけではありません。スペインでは日本の製品を安く買うことができるようになります。

また、神戸ビーフや夕張メロン、八丁味噌、日本酒(清酒)や焼酎などが地理的表示(GI)の対象となっているため、EUで日本のブランドをアピールするチャンス!

例えばスペインのデパート「エル コルテ イングレス」では日本酒が売られていますが、それが今よりも安く買えるようになるということ。値下げによって初めて日本酒を手に取るスペインの消費者もいるかもしれないですね。

食べ物だけでなく、熊野の化粧筆のような海外で人気が出始めてる日本発ブランドも、さらに売り込みが進む可能性がありそうです。

スペイン製品を購入するチャンス

全体の経済効果という大きな話よりも、いち消費者としてはヨーロッパのものが日本で安く買える、日本のものがスペインで安く買えるのは相当なメリットです。

イオンや成城石井では、すでに日欧EPAによる関税撤廃の還元セール的なものを実施しているらしい。EU製品を購入するなら、話題になっている今が第一次チャンスかも!?

スペインワインやチーズ、生ハムなど魅力的なスペイン食材に手を出しやすくなったり、日本のレストランやバルの原価が下がることでメニュー価格が安くなったり、新メニューが登場したりしたらいいですね。

スペインで日本の食材を購入する立場としては、関税撤廃で日本の食材が安く買えるようになれば嬉しいです。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

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