スペインの銀行口座を開設する方法!私のおすすめはING DIRECT

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スペインの銀行口座を開設しました。留学生活も長くなってくると、現地銀行口座の開設は必要になります。

ビザを更新しようと思っている人は、スペインの銀行口座があった方が残高証明の提出の際に楽なので、更新作業の半年前にはスペインの銀行口座を開設しておくと便利です。

私は「ING DIRECT」でスペインの銀行口座を開設しました。個人的にはおすすめです。

というわけで、スペインの銀行口座「ING DIRECT」開設までの流れを記載したいと思います。

目次

スペインの銀行口座を開設した目的

私がスペインの銀行口座を開設した目的は2つありました。

  • 長期学生ビザを更新したいのでその準備
  • 海外送金の方がレートが良い

長期学生ビザを更新したいのでその準備

長期学生ビザの更新をする場合は更新の際に、以下のいずれかを提出する必要があります。

  • 6ヶ月間の入出金履歴
  • 平均銀行残高6ヶ月〜1年分

日本の銀行口座を保有している場合は日本の銀行口座の情報を取得し、さらにそれをスペイン語に翻訳しなければいけないので手間もかかるし費用もかかります。

スペインの銀行口座であれば、これらの情報をサクッと出すことができる!

更新予定の人はスペインの銀行口座を開設しておいた方が楽ですが、1年という限られた期間の留学だとスペインの銀行口座を開設するかどうか微妙なところです。

なぜなら後述しますが、N.I.Eがないとスペイン銀行口座を開設することができないからです。

N.I.Eつまりtarjeta de estudiantes(学生査証カード)の取得に半年近くかかるので、残り半年のために銀行口座開設するかどうか、という判断が必要になります。

海外送金の方がレートが良い

ユーロで引き出せる銀行口座を利用している場合、スペインのATMで日本の口座からユーロを引き出した際に、1ユーロあたり7円程度の手数料が加算されます。

日本の銀行口座からスペインの銀行口座に海外送金すると、為替レート+2円程度の海外送金レートと海外送金手数料で済みます。

少額だとあまり差が出ませんが、ある程度の額を送金する場合は日本の銀行口座からスペインのATMでユーロを引き出すよりも、海外送金した方が安いです。

2017年の夏から私はWiseという海外送金の仕組みを利用しています。Wiseだとさらに海外送金手数料がお安いのでおすすめです。

例)1000ユーロを送金する場合(為替レート1ユーロ130円と想定)

送金方法 送金額 送金手数料 合計
日本の口座からスペインのATMでユーロを引き出す 130,000円 7,000円 137,000円
日本の銀行からユーロを海外送金 132,000円 2,000円 134,000円
Wiseの海外送金 130,000円 1,000円 131,000円

スペインのATMで日本の銀行口座から引き出すのと海外送金の差は3,000円。そしてWiseを使うと、6,000円もオトク!

いずれにせよ、スペインの銀行口座を開設して海外送金した方が安いということがわかりますね。

スペインの銀行口座を開設する準備と下調べ

スペインで銀行口座を開設するのに向けて、必要となる書類の準備やどの銀行が良いかなど下調べをしました。

N.I.Eの取得

どこの銀行でも言われると思いますが、N.I.E(外国人登録番号)が必要です。留学生の場合は、Tarjeta de estudiante(学生査証カード)が手に入れば大丈夫です。

N.I.Eがない場合は銀行口座の開設に手数料が必要だったり、銀行口座の開設ができなかったりします。

スペインの銀行口座維持手数料を知る

スペインの銀行は日本と異なり、口座を持っているだけでも口座維持手数料を取られることがあります。

大手の銀行(Santander/Caixa/BBVA)は年間80ユーロくらいの口座維持手数料を取られることも。しかも、携帯利用料を口座振替にしたりすると、その手数料も別で取られます。

日本ではあまり馴染みのない口座維持手数料ですが、SMBC信託銀行(旧シティバンク)は50万未満の残高だと口座維持手数料がかかります。

手数料系がかからないスペインの銀行

口座維持手数料って結構バカにならない金額。どうにかならないかしら…と悩んでいたところ、ピソの同居人にING DIRECTが手数料系が安いのではないかとすすめられました。

ということで、ネルビオンにあるING DIRECT(ING銀行)のオフィスに行って早速確認。

長期留学をしていて銀行口座を開設したい。(Me gustaría abrir la cuenta bancaria.)

と伝えたところ、SIN NÓMINAという口座の仕組みを詳しく教えてくれました。

SIN NÓMINAの銀行口座は終了してしまいましたので、現在代わりとなっているCuenta NÓMINAをご紹介します。

ING銀行のCuenta NÓMINAとは

ING DIRECTの「Cuenta NÓMINA」という口座は、ある一定の条件をクリアすれば口座維持手数料や送金手数料などの手数料系がかからない銀行口座です。

一定の条件とは何かと言うと、以下のいずれか。

  • 毎月700ユーロ以上が口座に入金される
  • 口座に給与や年金などの入金がされる

留学生の場合は2つ目は難しいので、毎月700ユーロ以上の入金をクリアすれば口座維持手数料はかかりません。こまめに留学費用を送金しなければいけないからちょっと面倒ですが。

私が口座を開設した時は「Cuenta NÓMINA」ではなく「SIN NÓMINA」という種類の口座でした。「SIN NÓMINA」の場合は、毎月600ユーロ以上の入金、または口座残高を2,000ユーロ以上に維持する、のいずれかを満たせば、口座維持手数料はかかりません。

現在は「SIN NÓMINA」はなくなっています。

ING銀行の出金手数料は?

ING DIRECTのATMで出金・入金する場合は、利用手数料はかかりません。お金をおろすのは提携先の銀行ATMでも可能です。

以下が金額に限らず、ATM利用手数料が無料の提携先銀行。

  • BANCO POPULAR
  • BANCO PASTOR
  • BANCA MARCH
  • TARGOBANK
  • Euronet

BANKIAは50ユーロ以上の出金で手数料無料、その他の銀行ATMは200ユーロ以上の出金であれば手数料無料です。

BANCO POPULARは最近サンタンデール銀行にどんどん変わってしまい、一番ATMが多かったBANCO POPULARに頼れないことに…。

しかし!カルフール・エクスプレス(Carrefour Express)の店頭にEuronetのATMができたので、カルフールに行けば手数料なしでお金をおろせます!

Euronetはバスターミナルや鉄道駅にもATMがあることが多いので、ING DIRECTのユーザーには助かりますわ。

ING DIRECTの銀行口座を契約

本社はスペインではなくオランダの銀行ですが、大手だし経営状態も健全で安心ということで「ING DIRECT」に決めました。

カウンターお姉さんの印象が良かったのも結構大きいです。慣れないスペイン語でやりとりするので、結構大事なことだと思います。

パスポートとTarjeta de estudiante(学生査証カード)を渡して、カウンターのお姉さんに渡されたiPadに住所とメールアドレスを入力して、10分程で手続きは完了。

口座番号が記載された契約書類をもらいました。キャッシュカードは1週間程度で自宅に届きますとのこと。

銀行口座はもう使える状態なので、入金は即日可能です。初月は600ユーロを入金しました。現在提供されているCuenta NÓMINAの口座であれば700ユーロを入金する必要があります。

セビリアのING DIRECTのオフィスはネルビオンにしかありません。

多くの銀行が14:00で閉まってしまう中、ING DIRECTは朝8:00〜夜20:00までやっているは便利。ING DIRECTのオフィスに入ったら順番待ちの番号札を取って、銀行員さんがアテンドしてくれるのを待ちます。

スペインの主要な都市にはING DIRECTのオフィスがあると思うので、住んでいる地域のオフィスを探してみてください。

ING DIRECTのいいところ

実際に使ってみて感じるING DIRECTのいいところをご紹介します。

キャッシュカードにはデビットカード機能が付いている

キャッシュカードにはMaster Cardのデビットカード機能がついています。デビットカード機能は、使うとすぐ銀行の口座から引き落とされるというもの。

クレジットカードあるあるの「使ったことを忘れていた請求がきて困った」という心配はありません。

デビットカードの機能を使えば、わざわざ毎回ATMでお金を下ろす必要がないのも良い点です。

私はデビットカードの仕組みの方が好きだなと思いました。

ネットバンキングがメインの銀行

今の時代ネットバンキングがない銀行はないと思いますが、ING DIRECTは店舗の数が少ない(セビリアは1店舗)こともあり、ネットバンキングををメインで顧客が使うような戦略です。

マイページ上で前述したカードで利用した出費や振込を自動で種類分けして、マイページ上に表示してくれます。つまり、ネット上の家計簿みたいな感じ。

カードが使えないお店はほとんどないので、支払いをカード(デビットカード機能)で行えばING DIRECTのマイページで勝手に家計簿が出来上がるわけです。これは便利!

カスタマーサービスが充実

日本の銀行の電話対応は「キャッシュカードの盗難についてのみ24時間受付」という体制かと思いますが、INGは電話での問い合わせはどんなものでも24時間365日受付してくれます。

電話対応とは別にマイページのチャット機能もあり、チャットで話しかけるとチャットで回答してくれます。これは8:00〜23:59まで。

私はどちらも利用したことがありますが、とても丁寧に対応していただけました。

こちらは慣れないスペイン語なので、親切に対応してもらえるととても助かります。カスタマーサービスがしっかりしている銀行だなと思いました。

ING DIRECTはおすすめ

口座維持手数料がかからず、ATM手数料もかからずに利用することができる「ING DIRECT」は留学生や在住者の強い味方となるスペインの銀行口座です。

これからスペインで銀行口座を開設しようとしている皆さん、個人的にING DIRECTはおすすめです。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

関連記事 ▷ スペインへの海外送金が安い!ワイズ(Wise)の仕組みと使い方

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

コメント

コメント一覧 (3件)

  • こんにちは、初めまして。
    少し前から留学のためセビージャに住んでいます。
    スペイン語がかなり初級なのと、学校に日本人がいない為誰にも聞けず、ちょうど悩んでいた銀行口座について詳しく書かれていてとてもたすかりました!ありがとうございます!
    Tarjeta de estudiante が取得できたら挑戦してみます(^^)
    これからの投稿もたのしみにしてます♪

    • Nanaさん
      コメントありがとうございます(^^)
      スペイン語、難しいですよね。銀行口座については私も情報が少なくて困ったので、Nanaさんの今後に役立てば幸いです。
      不明点がありましたらお問い合わせください。
      セビージャでの留学生活楽しみましょうね♪

  • 中国出身ですが、長年日本で仕事しています。今回はスペインへ留学に来ました。
    御忙しい中、詳しく書いてくださって、助かりました。心から感謝したいと思います。

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