オペラの歴史に関する本を読んでいた時に、「メロドラマ」という言葉が出てきました。
「メロドラマ」という言葉自体はもちろん子どもの頃に聞いたことがありますが、男女のゴタゴタを描くドラマのことだと思ってました。
もっと言うと、テレビ業界で使われている業界用語の一種かと思っていて、メロメロしたドラマ=メロドラマだと勘違いしていたうん十年。
メロメロしたドラマとは…って感じだけど。あー恥ずかし。
音楽の歴史的に「メロドラマ」とは、古代ギリシャの旋律劇を指す言葉で、語源はギリシャ語だったということを知りました。
メロドラマの語源
オペラの歴史はルネサンス〜初期バロックのイタリアフィレンツェあたりが出発点。
メロドラマはイタリア語では「Melodramma」と書かれ、劇音楽や旋律劇のことを指しています。ギリシャ語で歌や旋律を意味する「メロス=melos」と劇を意味する「ドラマ=dramma」が組み合わさった言葉。
本読んで、合唱とはまた違った語りのようなものに音楽が組み合わさったドラマなのかなと想像しましたが。
16世紀末に「レチタティーヴォ」と呼ばれる朗読調の旋律に和音伴奏が加わって、オペラのが誕生していったそうです。
私が思っていた男女のゴタゴタを描いた演劇ということではなく、語り口調の言葉に音楽が合わさった演劇が「メロドラマ=Melodramma」と呼ばれていたということでした。
昼ドラやかつてのトレンディードラマのようなものが「メロドラマ」の印象として強く残っていて、てっきり「メロドラマ」はテレビ業界の造語かなんかだと思ってましたWA。
語源を聞くと、男女のゴタゴタを描くというのは遠からず近からずって感じですね。近からずよりな印象。つまり遠い。
メロディーの語源
ギリシャ語で歌が「メロス」ということは、メロディーの語源もギリシャ語なのかなと思ったら、その通りでした。
歌や旋律をする「メロス=melos」に歌を意味する「オイデ=oide」が合わさったものが、メロディーだそうです。
イタリア語 melodia
フランス語 mélodie
スペイン語 melodía
英語 melody
日本語 メロディー
和訳は「旋律」や「節回し」とかなんだろうけど、メロディーを使う人が圧倒的に多いと思うので、世界中でギリシャ語起源の「melos oide」が使われているということですね。
さすがヨーロッパあたりの言語で最も古いと言われているギリシャ語。その歴史恐るべし。
語源を調べると面白い
音楽用語はヨーロッパの言葉で書かれたものが多いけど、語源を調べるとおもしろいです。
スペイン語も、現在勉強中のフランス語も、語源から覚えるとすんなり頭に入ってきやすいと聞いたことがあります。
暗記に頼るのではなく、なぜその言葉が使われるのか、なぜその言い方なのか、を理解すると、文法や活用の変化とともに覚えられるのだそうです。
言葉として確立するには、それなりの理由があるからということなんだろうかね。
ギリシャ語の「メロス」に関してはもう忘れないだろうから、語源を知るというのは言語を理解する上で重要なことであるのは間違いないかも。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
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