スペインの水道水は飲めるのか?ということを、スペインに来るまで疑問に思っていました。
スペインは地域によって水の硬度が違うので、水道水が飲める地域と飲めない地域があります。
硬水の地域は水道水は飲むのは要注意だけど、軟水や中軟水の地域は水道水を飲んでも大丈夫なのです。
日本の水は清い神話を信じていると「スペインの水なんて飲めないわ!」と思うかもしれないけど、毎度水を大量に買っていたら肩こるし費用もかさんでしまいます。
スペインで軟水・中軟水の水道水の地域に住む場合は、躊躇せずに水道水を飲んでみましょう。
スペインと日本の水の違いと、スペインの軟水・中軟水・硬水の地域を都市ごとに紹介します。
日本の水とスペインの水の違い
水の硬度は水1Lに対して含まれるカルシウムとマグネシウムの値によって決められ、WHOの定義により120以下だと軟水という扱いになります。
日本は軟水の地域が多く、硬度の平均は50程度。しかし、日本でも硬度が100を超えている地域もあって、実は地域ごとに差があります。
せっけんライフさんのページの内容を拝借させていただくと、日本で一番水の硬度が低いのは愛知県で20。関東は高めで100を超えている地域もあります。
対してスペインは日本ほどの軟水の地域は少なく、日本より水の硬度が高い地域が多いです。
日本の軟水は和食を作るのに向いている水で、出汁をとったりお米を炊いたりするのにぴったり。私たちは日本の軟水に慣れているので、スペインの硬水で和食を作るとなんだかおいしくないなと感じるわけです。
硬水だと石鹸が泡立たないという現象も起きます。日本のシャンプーや石鹸をヨーロッパに持って行ったら「あれ?全然泡立たないやん」って経験はあるはず。あるのは私だけか?汗。
カルシウムやマグネシウムの含有量が多い硬水は、乾くと白い石灰成分が残ります。この石灰成分、お肌にはあまり良くないんですよね。
スペインを含むヨーロッパの水で洗顔すると、お肌が傷つきやすくなります。スペインでのスキンケアで気を付けることはこちらにまとめました。
水道水が飲める!スペインの軟水の都市
ヨーロッパは硬水というイメージを持っている人も多いと思います。ヨーロッパと言えばエビアン的な。
しかーし、スペインにも軟水の地域があるのです。しかもマドリードは日本よりも水の硬度が低い超軟水。
スペインで超軟水の都市は以下。
- マドリード
- セゴビア
- アビラ
この3都市に住んでいる人は石鹸が良く泡立ち、和食もおいしく作れ、飲んでも全く問題ない柔らか〜い水道水の中で生活できるでしょう。
超軟水ほどではないけど、硬度が50以下の軟水は以下の都市。
- ブルゴス
- ラ・コルーニャ
- レオン
- サラマンカ
- サン・セバスチャン
- サンタンデール
これらの都市は日本と同じくらいの軟水なので、気にせず水道水を飲んで大丈夫です。
水道水が飲める!スペインの中軟水の都市
私が住んでいるセビリアは、硬度が100以下の中軟水にくくられる地域です。中軟水の地域の水道水も飲んでも大丈夫。
スペインで中軟水と言われる都市は以下。
- バダホス
- ビルバオ
- カディス
- コルドバ
- グラナダ
- カナリア諸島
- パンプローナ
- セビリア
- バジャドリッド
汚そうなトイレの水とかは飲まない方が良いですが、普通の家庭の水道水なら私は気にせず飲んじゃいます。お腹壊したことはありません。
水道水を飲まない方が良い。スペインの硬水の都市
スペインを含むヨーロッパで気をつけなければいけないのは硬水の地域。日本の軟水に慣れている人が硬水の地域の水道水を飲むと、お腹を壊すこともあります。
スペインで水の硬度が100以上の硬水の都市は以下。
- アルバセテ
- バルセロナ
- カセレス
- クエンカ
- ウエルバ
- ムルシア
- タラゴナ
- バレンシア
- サラゴサ
そしてさらに硬水の地域、硬度200以上の超硬水は以下の都市。
- アリカンテ
- アルメリア
- カステジョン
- ハエン
- マラガ
- マヨルカ島
- トレド
硬水でシャワーを浴びると、油のように肌に張り付く感覚を私は覚えます。なんだか洗った気がしない…。
硬水で和食を作ったりお茶を淹れたら、全然おいしくなかった経験ありです。逆に硬水はパスタやお肉料理に向いているのだそう。その土地にあった料理というものがあるってことだねぇ。
硬水の都市に住んだら水は買わなきゃいけない?
スペインの硬水・超硬水の都市に住んだら、水道水を飲めないからミネラルウォーターを買うことになります。
スペインはミネラルウォーターが安い。スーパーで1.5Lのミネラルウォーターは0.3ユーロくらい。
だから短期の滞在であれば、ミネラルウォーターを毎度買うので問題ないかと思います。
長期の滞在だとミネラルウォーターを毎度買うのも金銭的負担になる。そして重たいからスーパーから持って帰ってくるのも一苦労。
では、皆さんどうしているかというと、浄水器を設置するのですね。ただし、留学生が大それた浄水器を借りるピソに設置するのは難しい。
そんな場合は、お手軽な浄水ポットや水筒が使えます。小さめのならスーツケースに忍ばせることができ、生活の中で飲む量くらいの水はいつも保存しておけそう。
浄水器と言えばブリタ。日本で使ってました。
さらにコンパクトな方がいい人は、ブリタの浄水機能付きのボトルがおすすめ。外出先の水道水も入れられるので使い勝手◎
硬水がお肌に触れるのが気になるsensible女子の皆さんは、塩素を取り除いてくれるシャワーヘッドを持っていくという手もあります。
海外配送にも対応しているイオナックの浄水シャワーヘッド。水道水を軟水化し、塩素も処理してくれるので素肌に優しいお水に。海外での利用実績多数のようです。
硬水の地域はフィルターを多めに持っていった方がいいかもね。
軟水・中軟水の都市ならスペインの水道水を飲んでも大丈夫
スペインの軟水・中軟水の都市に住むなら、水道水をそのまま飲んでも問題なし。私はセビリアで水道水を飲んでいますが、お腹を壊したことはありません。
硬水・超硬水の都市に住む人は、お腹を壊すかもしれないので、なるべく水道水を飲むのは避けた方が良し。ミネラルウォーターを買うか、浄水ポットなどを上手に活用しよう!
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
参考記事:Fundación Aquae
コメント
コメント一覧 (2件)
マドリード在住の料理人です。
出汁を取るのに、スペインやヨーロッパでどこか適しているか地域がないか水の事を参考までに調べようと思い検索した所、想像以上に詳しい情報が載っていたので感動いたしました。
短期でも長期でも、スペインに入国する日本人にとって大変為になる情報ばかりで素晴らしいと思います。
これからも頑張って下さい。
>春日 康孝 様
ブログ読んでいただきありがとうございます!
マドリードは硬水の地域に比べたらおいしい出汁が取れそうですね。
石灰成分が入っているので、日本のような味にはならないかもしれませんが…。
セビリアで料理をしていて和食の味がそこまで変わる感じはしないですが、バルセロナで緑茶を作った時はまずいと思いました(^^;
ブログに関して嬉しいお言葉ありがとうございます!
私がセビリアに来たばかりの時に情報が少なくて困った経験があるので、4年前の私のような人のお役に立てればと思って書いているので、参考になれば幸いです。
ありがとうございますm(__)m