スペインではその土地でよく使われる言葉、その土地でしか使われない言葉があります。
セビリアで使われるのは、「mi alma」です。
「mi alma」と言ったら、セビジャーノ/セビジャーナ(セビリア出身の人)だー!ということがよくわかります。それくらい「mi alma」はセビリアを象徴する言葉なんです。
mi almaは愛情を込めた呼びかけの言葉
almaは「魂」「心」という意味です。
セビリアの人が「mi alma」と言う時は、ちょっとした愛嬌や愛情が込められています。
私がいつも野菜やフルーツを買いに行っている市場の、八百屋のおばちゃんによく言われます。順番待ちしていて私の順番になった時に
Que quieres mi alma?
何が欲しいの、お嬢ちゃん?
みたいな感じで。「お嬢ちゃん」は私の勝手な前向きな想像です。
mi almaはironiaでも使う
「mi alma」はスペイン語のironia(皮肉)でも使われることがよくあります。また出て来た、スペイン語の特徴でもあるironia(イロニア)です。
例えば、ある人に道を聞かれたとします。目的地までの行き方を説明して、じゃあねとお別れしようとしたら、その人は自分が説明したのとは逆方向に歩き出しました。そこで使います。
Donde vas mi alma?
ちょいちょいおまえさん、どこに行くのですか?
あんた私の言うこと聞いてたの?という意味のironia(皮肉)です。
はじめてこの例をスペイン人に聞いたとき、これはironiaなのか?と思ったのだけど、かわいらしい嫌味が含まれた表現らしいです。
mi almaはセビリア以外では使われない
ヘレスの友達に「mi alma」を使ったら、「それはセビリアの言葉だ。」と言われました。だから、セビリア以外の地域では「mi alma」は使わないようです。
ヘレスを含むカディス県では「picha」「chocho」を使います。前者が男性器、後者が女性器を意味する言葉ですが、これも愛情を込めたヘレスの呼びかけスタイルです。
「mi alma」はものすごくセビリアらしさが出るようで、これをあまり好きでない人もいるとのこと。「mi alma」を使ったら一発でセビリアの人だってわかる感じです。
最後まで読んでくれてありがとう、mi alma.
Hasta luego!!!
コメント
コメント一覧 (1件)
こんにちは
最近このサイトを見つけて、スペインに興味があるのでもの凄く読み込んでしまいました
いつかアンダルシア、特にセビージャに行きたくてどの記事も楽しく拝読してます
1番興味を惹かれたのがこのmi almaについてで、セビージャ特有の言葉を知れて嬉しいです
もし良ければ、私のようなネイティブじゃない人間でも使えるスラングや言い回しなんかがあれば知りたいです
これからも楽しみにしています