私は特にスイーツ好きというわけではありませんが、スペインで結構な種類のデザートを食べました。
スペインのスイーツを一言で言うととても甘い!
甘いものがそんなに好きでない私にとっては、ちょっとかじればいいかな〜くらいで、バルやレストランで必ずデザートが食べたい!とはなりません。
でもデザートワインは好き♡
というわけで、私がこれまでに食べたスペインのデザートや甘いおやつ、お土産になるスイーツを一挙公開!率直な感想もお伝えします。
スペインのスイーツは甘い!
デザートやおやつとして食べるスペインのスイーツは、甘くてもっさりという言葉がよく合います。
基本小麦粉でできているか、ミルクやカスタードを使っているかどちらか。さらに、スペイン人は砂糖をたくさん入れるので、スペインのスイーツは甘くなると想像。
繊細な味付けの食べ物はスペインにはあまりなく、味を入れるならきちんと味が付かなきゃ意味ないじゃん!という考えなのだと思います。
レストランやバルで頼めるデザート
レストランやバルで食事をしたら、最後にデザートが食べたくなります。スイーツがそんなに好きじゃない私でもそうなる。
スペイン語でデザートはpostre(ポストレ)。レストランで「ポストレ?」って聞かれたら、デザート食べる?って意味です。
スペインのレストランやバルの食後のデザートとして食べられるスペインのスイーツはこちらです。
クレマ カタラーナ
クレマ カタラーナ(crema catalana)は、カタルーニャ地方の名物デザート。アンダルシアではあまり食べられないけど、バルセロナのレストランやバルなら確実に食べられます。
卵黄、牛乳、砂糖、小麦粉などで作ったカスタードソースを冷やし、提供する直前の砂糖を上からふってバーナーで焼き目をつけてカラメルにしたものがクレマ カタラーナ。
みなさんご存知フランスのクリーム ブリュレに似たデザートで、クリーム ブリュレの前身と言う説もあるのだそう。
日本人には味になじみがあって食べやすいはず。私は表面をカリカリに焼いたクレマ カタラーナが好きです。
カラメルが苦めだと、中のクリームとの相性が良くてイイ!
フラン
スペイン語でプリンはフラン(fran)と言います。レストランやバルでデザートとなったら、フランはあることが多い。
フランもとてもあまーい。日本のプリンに比べると卵の味が強めで、なんとなく自家製感あり。スーパーで売られてるフランの方が日本のプリンに近いです。
アロス コン レチェ
アロス コン レチェ(arroz con leche)は、牛乳にごはんが入ったデザート。砂糖とシナモンで味付けされるので、甘いです。
アロス コン レチェはスペインではとても人気。家で作る人もいるくらいスペインではなじみのあるデザートです。
私は牛乳×ごはんの組み合わせがどうしても苦手で進んでは食べないデザートです。お米じゃなくてタピオカだったら、おいしいんじゃなかなと思ったりします。
エラド(アイス)
レストランやバルのデザートとしてよく食べるのは、アイス。スペイン語ではエラド(helado)と言います。
バニラやチョコのアイスが一般的で、日本食レストランだと抹茶アイスが食べられたりします。
スペインで食べて一番おいしいと思ったアイスは、オールドチーズのアイス!セビリアの誇るべきバル「エスラバ」で食べました。
セビリアに来たら、ぜひエスラバでオールドチーズのアイスを!
フルーツ
スペインのレストランやバルに行ったとき、デザートとして生のフルーツがそのまま出されることがあります。
ローカルなバルだと、カットされることもなく、そのままプラムやリンゴ、桃が出てきたりする。
フルーツを単体のデザートとしては頼まないけど、ランチセットメニューのデザートの中にお気に入りがなかったので、フルーツを食べてみたことがあります。
「デザートでフルーツ?」ってスペイン人の友達に笑われたけど、たまにはフルーツ丸かじりもいいよね!
デザートワイン
デザートになるのは食べ物だけではありません。あまーいシェリー酒なども、デザートワインとして提供されます。
レストランやバルのデザートと一緒に提供されるワインは、ヴィーノ ドゥルセ(vino dulce)と呼ばれ、ペドロ・ヒメネスのような甘いシェリー酒を指すことが多いです。
もうお腹いっぱいだけど最後になにかデザートが食べたいと思ったら、デザートワインがおすすめ。固形物じゃないのでするりと口に入れることができるデザートです。
甘いデザートと甘いワインの組み合わせもイケるYO!!
小腹が空いたら食べたい!おやつになるスイーツ
1日5食たべると言われているスペイン人は、きちんとおやつの時間を取ります。おやつはもちろん甘いもの。
私もスペイン人に倣って(?)夕方におやつを食べる習慣ができつつあります。
そんな小腹が空いたときに食べたくなる、おやつになるスイーツはこちらです。
チュロス
スペインのおやつと言えば、チュロス(churros)が有名。朝食チュロスもおすすめです。
スペインでチュロスを食べて、チュロスのイメージががらりと変わったという人もいるくらいスペインのチュロスはおいしいの!
スペインのチュロスは、小麦粉を高温の油で揚げた塩気のあるチュロス。
ツウはそのまま食べるか、砂糖をふりかけて食べる。コーヒーに浸しても良いし、チョコレートに浸して食べるもよし。チュロスは食べ方がいろいろ楽しめるのです。
セビリアには2代巨頭のチュロス専門店があります。セビリアに来るなら、ぜひこの2店舗でチュロスを食べてみて。本当においしいYO!!
メンブリージョ
メンブリージョ(membrillo)は、マルメロという名のかりんのような果物を砂糖で煮詰めて作ったスイーツで、家庭のおやつの定番らしいです。
見た目は完全にゼラチン。味もゼラチンで、駄菓子屋で売っているゼリー飴のような感じ。
メンブリージョの特徴は、チーズと一緒に食べることが多いこと。ブルーチーズのような塩気が強めのチーズと、甘いメンブリージョのマリアージュを楽しむのがスペイン流。
スーパーにもメンブリージョはありますが、スーパーのはあまりおいしくなかった。家庭で手作りしたメンブリージョはなかなか美味なマリアージュでございました。
ファルトン
バレンシアで朝に食べたスイーツは、ファルトン(farton)と呼ばれる甘い菓子パンみたいなもの。
日本でも食べたことあるような、ツイストドーナツみたいな味です。
朝食で食べる人が多そうですが、小腹が空いたときのおやつとしても食べられそう。一緒に飲むのはもちろんオルチャータですね。
モスタチョン
モスタチョンはアンダルシアの小さい町ウトレラの代表的なスイーツです。
正式名称はモスタチョン レジェーナで、日本で買えるナボナというお菓子にかなり味が似ています。ふわっとした生地に生クリームやチョコレートが挟んである。
ウトレラ以外ではモスタチョンが売られているのを見たことがありません。まさにご当地スイーツ!
小さいですがウトレラはかわいい町なので、夏のひまわり畑の時期や冬のフラメンコフェスティバルの時期にぜひ訪れてみてください。
タルタ デ サンティアゴ
スペイン北部のガリシア地方の美しい街、サンティアゴ デ コンポステーラの修道院が発祥というそそられる歴史を持つスイーツが、タルタ デ サンティアゴ(tarta de Santiago)です。
材料は卵、砂糖にアーモンドというシンプルなケーキで、ケーキ上部は砂糖で十字架に形どるのが特徴。
ようやくサンティアゴ デ コンポステーラを訪れる機会があったので食べてみることに!
味は見たまんまという感じで、割とパサつく系ケーキでした。
バスク風チーズケーキ
今や日本で知らない人はいないかもしれない人気のスペインスイーツ。それは「バスチー」ことバスク風チーズケーキ!
バスク風チーズケーキは、サンセバスチャンの「ラ・ビーニャ」というバルが発祥の濃厚な焼きチーズケーキです。
スペイン北部を旅行した時に、やっと本場のバスチーを食べることに!
確かに濃厚!ですが、濃厚なのはチーズではなく卵の方だと思いました。以下の記事に率直な感想を書きましたので、ぜひご査収ください。
スペインのお土産で人気のスイーツ
スペインを旅行したら、お土産でお菓子を買って行きたい!そんな願いを叶えてくれるスペインの伝統菓子たち。
お土産で買っていくほどおいしいかと聞かれると即答できませんので、まずは自分で買ってみて試食してから、お土産として買っていくのをおすすめします。
スペインのお土産になりそうな伝統的なお菓子はこちらです。
ポルボロン
お土産と言えばクッキー!な人は、クッキーよりもさらに柔らかいポルボロン(polvoron)がおすすめ。コーヒーと一緒に楽しむ系のお菓子です。
あまりにも崩れやすいお菓子なので、口の中で3回「ポルボロン」と言えたら願いごとが叶うなんて迷信もあります。ただこの迷信、スペインではあまり知られていないようなので、誰かが創作したんじゃ…?
伝統的なポルボロンは修道院などで売られていますが、スーパーでも大量買いできるので、バラマキ系お土産にぴったり。
だけど、とても柔らかいので崩れやすいのが難点。崩さずに日本まで持って帰れるかな?
トゥロン
スペインのクリスマスの時期によく食べられるお菓子は、トゥロン(turrón)です。中身は卵、砂糖、アーモンド、ナッツ、はちみつなどを固めたもの。
トゥロンはかなりかたいお菓子。中もぎっしりなんで、食べ応えはあります。
11月頃になるとスーパーでトゥロンが売り出され始めます。伝統的な味はアーモンドだけど、チョコ味のトゥロンが食べやすい。
お菓子のお土産ショップには一年中トゥロンがあるし、大きい都市にはトゥロン専門店もあります。
私は自分では買わないお菓子ですが、トゥロンはスペインを代表するお土産であることに異論はございません。
トルタ デ アセイテ
トルタ デ アセイテ(torta de aceite)は、イネス ロサーレス(Ines Rosales)という会社のお菓子。大きなせんべいのような形をしています。
甘いようなしょっぱいような微妙な味が特徴で、おやつにもなるし、朝ごはんにもなるし、ディップみたいにも使えるという万能選手です。
メルカドーナではトルタ デ アセイテがたくさん売られているので、お土産として買っていけますね。これも崩れやすいので、気をつけて。
マサパン
マサパン(mazapán)は、トレドの名物スイーツ。アーモンドの粉末と砂糖を固めたお菓子、つまりマジパンです。
私はご当地トレドでマサパンを食べました。まさにアーモンドと砂糖を固めたなって味。
トレドに行くなら、旅土産としてマサパンを買っていくのが良いと思います。トレドに行かないなら、わざわざマサパンを買わなくてもという気もするけど。
季節限定で食べられるスイーツ
日本のかしわ餅のような季節限定で食べられるスイーツやイベントで食べられるスイーツが、スペインにもあります。
年に1度食べるか食べないかというある意味珍しい季節限定のスイーツは、こちらです。
ロスコン デ レジェス
ロスコン デ レジェス(Roscón de Reyes)は、スペインのクリスマスに食べられるデザート。
スペインにはサンタクロースが来るクリスマスと、東方の三賢者が来るクリスマスの2回のクリスマスがあるのですが、1月6日の東方の三賢者がやって来るクリスマスでロスコン デ レジェスは食べられます。
バウムクーヘンのような形のパンで、中は生クリーム。パンの上にあるのは、フルーツやゼリー飴、大粒の砂糖。
想像通りの味で、スイーツというよりは甘い菓子パンです。
ロスコン デ レジェスの食べ方には決まりがあり、中に小さな人形が入っていた人にはその年の幸運が訪れ、コーヒー豆が入ってた人はロスコン デ レジェスをおごることになってます。
わー当たった!とか言いながら、クリスマスにワイワイ食べるデザートです。
トリハス
トリハス(torrijas)は、スペインのイースター(セマナサンタ)の時期に食べられるおやつ。
牛乳とワイン、シナモンの中にパンを浸して、卵をつけて揚げる。最後にはちみつをかけて完成というフレンチトーストみたいなおやつです。
スペインのイースターの時期はバルでもトリハスが食べられるし、トリハス用の食パンがスーパーに並びます。手作りのトリハスはおいしいです!
ブニュエロ
お祭りやイベントごとでよく食べられるのは、ブニュエロ(buñuelo)と呼ばれる揚げドーナツ。
セビリアだと春祭りの時期がブニュエロの季節。バレンシアの火祭りでも食べられるそうです。
大きな鍋に油が大量に入っていて、次々とブニュエロが作られていきます。食べ方は砂糖をかけるか、チョコレートを浸します。
セビリアの春祭りでブニュエロを食べるときは、シメとして食べることが多いので朝4時とか5時。
こんな時間に小麦粉と油の塊を食べちゃって…と思いながらおいしくいただきます。
まだ食べたことないスペインのスイーツ
最後は、私がまだ食べたことがないスペインの未知なるスイーツたち。
所変わればスイーツも変わる。というわけで、アンダルシアではなかなかお目にかかれないスイーツばかりです。いつか食べてみたいな。
エンサイマダ
エンサイマダ(ensaimada)は、スペインマヨルカ島発祥のご当地パンだそうで、甘い渦巻きパンです。
ラードがたっぷり塗られるパンで、なんだかハイカロリーな予感。マヨルカ島ではスーパーでも手に入るのだそう。
レチェ フリータ
レチェ フリータ(leche frita)は名前だけ聞くと揚げ牛乳をイメージしますが、カスタードクリームに衣をつけて揚げたスイーツです。
見た目はコロッケみたいですが、中身はカスタードクリーム。アツアツで食べるのがおいしいそうです。
かなりカロリー高そうなデザートだから、どうかな〜機会があったら一度食べてみたいかな。
クワハーダ
クワハーダ(cuajada)はスペイン北部のバスク地方で食べられるチーズの一種。はちみつやクルミを乗せて食べるのがバスク流のようです。
チーズと言ってもヨーグルトのようななめらかなチーズなのだとか。
伝統的なクワハーだは羊の乳やヤギの乳ですが、最近は牛乳のクワハーダも出ているようです。私は羊やヤギの乳は好きではないので、牛乳のクワハーダなら試してみたい。
パナジェッツ
パナジェッツ(panallets)は、11月1日のスペインのお墓まいりにあたる死者の日(dia de Muertos)にカタルーニャ地方で食べられる伝統菓子だそうです。
アーモンドの粉末と砂糖を小さく丸めて、表面に松の実をまぶしてオーブンで焼く。なんとなく、トゥロンやマサパンを想像させるお菓子だね。
ハロウィンや死者の日のあたりにバルセロナにいれば、パナジェッツに巡り合えそうです。
スペインでご当地スイーツを食べてみて
スペインにはたくさんのあまーいスイーツがあります。
レストランやバルで楽しめるデザートや、ご当地で楽しまれるお菓子から、スーパーでも手に入る庶民的なお菓子まで、スペインのスイーツはしっかりと胃にたまるものが多い。
甘いものが好きな人は、スペインでたくさんのスイーツに出会えますように…お祈りしています。
ところで、私は小麦粉でできた甘いものが好きではないということに、最近気がつきました。もっさり甘いというスペインのスイーツを象徴する口当たりが好きではないということに…。
だから私はスペインであまりデザート食べないのか!
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
↓↓こちらの本に、ここで紹介したいくつかのお菓子の作り方が掲載されています↓↓
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