卒論執筆記録|文系大学生が卒業論文を書き終えるまで

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人文社会系大学院生のmoniです。現在、東京大学大学院の修士1年です。

卒論を提出してから半年以上経ってしまったのですが、自分の記録用に、またこれから卒論を書く大学生の参考になることがあれば嬉しいなと思って、卒論執筆記録を残します。

できる限り卒論に向き合っていたときの気持ちを思い出し、またいつ何をやっていたのかがわかるように記憶をたどって書いてみました。苦労した点はよく覚えているので詳しく書けています。

卒論の執筆にどれくらいの時間がかかるのか、どれくらいリサーチを行えばいいのか、などはその人の普段の勉強や研究進捗次第だし、書き始めたら筆が乗るタイプとか、毎日少しずつ進めたいタイプとか性格にもよると思うので、あくまでも私のパターンということで読んでみてください。

これだけは言えるということは、数ヶ月にわたる卒論の執筆は楽しかったです!ということです。これを読むみなさまが新しい気づきや学びを得ながら、楽しく卒論を進めることができますように。

目次

卒業論文を書くということ

私は東大に学士入学で入っており、一度大学を卒業しています。

その時に卒論を書いているのでは?と思われるかもしれませんが、きちんとした卒論を書いていません。卒論はグループワークだったし、卒論指導的なものもなかったので形式上出したみたいな感じでした。

むかし通っていたのは商学部だったので、授業で提出するレポートも文学部のそれと少し異なっていた気がしています。商学部の授業のことは、遠い記憶であまり覚えていないというのが実情なのだけど。(そもそもレポート提出が少なかった気も!?)

なので、私にとっては今回文学部で書いた卒論がほぼ初めての卒論でした。とても勉強になったし、プロセス自体を楽しむことができた貴重な経験です。

先行研究を読む

卒論で書く内容を絞るため、3年生の春休みは卒論に関連しそうな文献を読んでいました。

私が読んでいたのは英語の論文がほとんどだったので、英語を読む訓練にもなってよかったかもしれません。研究テーマや領域でよく使われる単語を自然と覚えていくことができました。

春休みは毎日何かしらの論文を読むということを自分自身に課していました。検索してたどりついたもの、関心ある研究領域で必読と思われるもの、をまずは読み、その後はそれらの論文の先行研究や参考文献から数珠つなぎのように読んでいきました。

この頃にやっていたことは、面倒ですが先行研究を読んで重要だと思った箇所や引用したいと思った箇所をメモに残しておくことです。私はnotionを使って文献表と各文献の主な主張やテーマ、キーワードをピックアップし、引用できそうな部分を書き写していました。

卒論計画書の作成

4年生春学期のはじめ頃には卒論計画書を作成しました。計画書の作成は学科の演習でも求められていて、発表の必要がありました。

卒論で執筆する内容を絞ると言っても今思えばまだまだこの頃は絞りきれておらず、結論がぼやけるような内容を書こうとしていました。卒論計画書もぼんやりした結論、何かを言っているようで何も言っていないような結論になっていました。

4万字もあるから、あれやこれや書けるんじゃないかと思ってしまっていたし、聞こえのいい言葉で結論づけようとしていたような気がします。

この頃に一度ある先生に面談をお願いしたときに言われたのは、何にでも言えそうなぼやっとした言葉を結論に使わない方がいいよということでした。この先生のお言葉は、その後に内容を絞り込んで主張を明確にしていく際に、常に意識することになりました。

卒論執筆開始

さらに先行研究を調査し、7月の期末レポートを提出し終えた頃から具体的に卒論の執筆を書き始めました。

夏休みのあいだに2万字(半分)くらい書くことを目標にしていて、実際にそれくらい書いたと思います。序論は最後に書くといいという先生方のアドバイスもあって、最初は書きやすい部分から書きました。

ただ、この頃は論証に必要ないこともたくさん書いていて、かなりの文章が最終的にボツファイル行きになりました。一方で、最終的に序論に入った文章とかもあったので、とにかく書いてみることが大事なのかな。

夏休みあけて早い段階で、指導教員に一度見てもらい、そもそも文章がよろしくない箇所の修正や、構成、今後の執筆へのアドバイスなどをもらいました。

構成変更に苦慮

4年生のSセメまでに卒業に必要な単位について、卒論と学科の演習以外は取得していたので、4年のAセメは卒論に全振りしました。

10月末までに残りの2万字を書いて4万字を仕上げたいと考えており、実際には4万字以上を11月の中旬頃までに書いていたのだったと思いますが(最終的には5万字くらいでした)、ここからが大変だった。

実際に手を動かして文字を書くのと同じくらい時間がかかったのが、書いた文章を読み直して修正したり構成変更したりする作業です。特に構成変更にめちゃくちゃ時間がかかりました。

これは私がまだ論文を書く初心者であるからだと思うのですが、たとえばA→B→C→Dというパラグラフの順序で書いていたものを読み直したら、やっぱりA→D→B→Cの方がいいかな?と思い構成を変更してみる、ということが多かったです。

何度も読み直すことになるわけですが、そのたびに「やっぱりこっちかな?」などとやっており、この作業が永遠に続くのではないかと心配したほどです。

これはつまり、論文を書く時点で確固たる論理的な展開が描けていないということですよね。だから読み直すたびに揺れてしまう。

経験が増えて実力がつけば、このような構成変更における悩みは解消されるものなのかなと思って卒業式の日にある先生にきいてみたら、論文を多く書くようになってもその事象は発生するとのこと。

何度も読み直して試行錯誤して、最後にパチっとパズルがハマるような瞬間があるものだそうです。もっと言うと、書く段階で展開が決まっている論文ほどつまらないものはないことでした。だから、構成変更は発生するものですよと。

とはいえ、私ほど何度もグチグチ直しては変え、を繰り返すことはないのでしょうが、研究者として活躍されている先生のお言葉は心強く、また新鮮でした。

そんなこんなで、11月末から12月末にかけて1ヶ月ほど構成変更に費やしました。この頃は卒論提出日に学科のみんなで打ち上げすることだけが楽しみでした。

卒論入稿・製本

2025年12月25日のクリスマスの日の朝、新宿のキンコーズに入稿に行きました。

表紙のカラーを決め、仮製本を確認して正式に製本の発注。これでやっと提出できる!という気持ち以上に、ここから院試勉強をがんばらなければという気持ちが芽生えたことを覚えています。解放感はまだない。

確かその日はそのまま長時間バイトだったので、ひとりプチ打ち上げするようなこともなく、淡々と入稿というイベントは終わりました。

ちなみに製本の方法は自由でした。製本業者は年末年始お休みに入ってしまうので、年末年始も卒論執筆に費やす場合は生協で製本キットを買って自分で製本するか、追加料金を支払って超特急仕上げをすることになると思います。

私は自分で製本する技術に不安があったので、最初から製本は業者に依頼しようと考えていました。

卒論提出

そしてついに迎えた2026年1月6日の卒論提出日。いかなる理由があっても、指定時間内に提出できなければ受け付けてもらえないときいていたので、余裕を持って午前中に提出しに行きました。

提出は全部で3部で、1部は文学部で共通の提出場所となっている三友館のへ。残りの2部は研究室に提出です。

先に三友館に寄ってから研究室に行くと、すでに提出した人やこれから提出しに行く人が数人いたので、「打ち上げしない?」という話をして夕方からの打ち上げが決定。

打ち上げはみんなでお菓子やアルコールを持ち寄ってわいわいと。ここでようやく訪れる一時的な解放感。

学科のみんなは演習ではとても静かなんだけど、飲み出すとおしゃべりが楽しい人が多く、あっという間に時間が過ぎます。みんな卒論提出直後で言語力が冴えてたから、いろいろ鋭いコメントも多かった。たくさん笑いました。

私の卒論執筆記録 完

というわけで、私の卒論記録はこんな感じです。

体力的に徹夜をするのは無理だと最初からわかっていたし、提出直前に焦って余計なストレスをかけたくないとも思っていたので、私は比較的早い時期から準備に入っていたと思います。

それでも、構成変更にここまで時間がかかるとは思っていませんでした。人に読んでもらって修正や追加削除を行うこともあると思うので、提出の数週間前には書き終えると余裕があるのかなと思います。

執筆中、とくに構成変更をしている期間は終わりが見えずどうしようって感じもありましたが、先行研究を読んで考え、自分の主張を言葉にしていく作業自体はとても刺激的でもありました。

そして、振り返ると先生や先輩からアドバイスをもらったり、演習で他の同期の卒論を読んだりと、充実した思い出が残っています。最後の打ち上げも楽しかった!卒論をとおして充実した時間と経験が得られました。

卒論はかなり自由に書かせてもらったのですが、これから修士で修論を書くことについてはハードルが上がりそうな気がしていてすでにビビっておりますが…先輩方の論文を参考にしつつ、少しずつ修論の準備をしていければと思います。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部の3年次に学士入学で編入。2026年に修士課程に進学し、現在は人文社会系研究科の修士1年生。専門分野は美学芸術学。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。このブログについての詳細はこちら

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