海外ではチップの習慣があると思っている人!(それは4年前の私だ…!)スペインではチップは不要なことが多いです。
基本的にスペインはチップを渡さなければいけないことがないので、私たち日本人にとっては楽です!
サービスに満足したらチップを渡しますし、チップが不要な場面でチップを渡してしまっても問題ないです。ただ、渡さなくて良いなら渡したくなかったと思うこともあるかもしれません。
これまでスペインに住んで経験した感覚を元に、スペインでチップが必要な場面とチップの相場、チップがいらない場面をご紹介します。
スペインのチップの習慣
スペイン語でチップは「propina(プロピナ)」と言います。スペインにはチップを渡さなければいけない習慣はありません。
アメリカはチップ文化で、レストランやバルのウェイターは、チップがある前提でアルバイト代が算出されているそうです。
ウェイターたちはチップで生計を立てているので、チップは重要。だからアメリカではチップを支払う文化ができあがってるのですね。
スペインではチップは、快いサービスに対する「ありがとう」の気持ちや、おいしい食事に対する賞賛を表すものです。
スペインのウェイターはチップが必ずもらえるという想定はしていないので、チップを渡さないとサービスが受けられないという心配はありません。
スペインでは、何か特別なことや気持ち良いなと思ったことがなければ、チップを渡す文化はないと思っておいても大丈夫です。
スペインでチップを渡す場面
チップの文化がないスペインでも、チップを渡すときがあります。
それは、レストランやバルでとても気持ちの良いサービスを受けたときや、提供されたお料理がとてもおいしかったときです。
この場合は、ウェイターや料理人への感謝の気持ちを込めてチップを渡します。
安いローカルバルのチップ
スペインには安いローカルバルでもおいしいところがたくさんあります。ウェイターのおじさんが気さくだったりして、サービスが良いと感じることも。
頼んでないのに一口タパスをくれたり、ワインをたくさん注いでくれたり、良くしてくれたなと感じた時はチップを渡すと良いです。
渡さなくても大丈夫だけど、私は渡します。そっちの方がお互い気持ち良いね!
安いローカルバルでチップを渡すときは、お会計の端数を切り上げて渡す程度でOK。例えばお会計が9.5ユーロだったら10ユーロ渡す。(0.5ユーロがチップ)
スペイン(特にアンダルシア)は日本ほどお釣りにきっちりしていないので、お会計が9.9ユーロで10ユーロ渡したらお釣りがないことはよくあります。
この場合は、差額の0.1ユーロがチップになってしまったというより、そんなに細かいお金のことを気にしていないということです。
ところで、バルで良いサービスを受けたなと感じる時って「あのウェイターさん」という具体的な人がいると思うんですよね。その人のアドバイスのおかげでおいしいものが食べられたとか、一皿サービスしてくれたとか。
その場合は、ありがとうを伝えたいウェイターさんに直接チップを渡すようにしています。チップを瓶に入れて従業員同士で割り勘にしているバルもあれば、個人に渡っているバルもあるようなので。
一般的なレストランのチップ
一般的なレストランでウェイターのサービスや料理に感謝の気持ちを示したかったら、お会計額に応じてチップの金額を決めます。
お会計が20ユーロ程度で1ユーロのチップが目安。例えば5人で100ユーロのお会計だったら1人1ユーロ程度、合計5ユーロ程度のチップで十分です。
チップ額はあくまで目安なので、1ユーロより少なくても問題はありません。前提として、サービスや料理が気に入らなければ、レストランでもチップは不要ですが端数は渡すことが多いかな。
スペインのレストランは日本人好みのことが多くおいしいと感じると思うので、サービスや食事に満足したら心づけ程度のチップを置いていくとGood!です。
高級レストランのチップ
ミシュランの星つきなど高級レストランに行く場合は、チップを支払う想定をしておいた方が良いです。
1人あたりのお会計が100ユーロを超えるようなレストランでは、お会計額の5%〜10%程度がチップの相場の目安。1人5ユーロ〜10ユーロ程度で半端な額にならないように置くのがスマートです。
例えば4人でお会計が400ユーロだったら20ユーロ〜30ユーロをチップとして渡すイメージです。
こんな高級店に行くことは私はないので、20ユーロのチップというだけで卒倒しそうですが…。
お会計にサービスチャージが含まれている時はチップは不要
高級レストランでもチップが不要となるケースがあります。
それは、あらかじめお会計に「サービスチャージ」というチップにあたる金額が含まれている場合です。
スペインではあまり見かけないのですが、レストランによってはチップにあたる金額を「サービスチャージ」として最初から入れている場合があります。
その場合は二重にチップを支払う必要はありません。もちろん特別感謝の気持ちを伝えたかったら、追加でチップをお支払いしても大丈夫です。
スペインだとチップが不要な場面
スペインでチップを支払う場面は、主にレストラン。そのほかの場面では基本的に、チップはいらないことが多いです。
ホテル
スペインのホテルではチップは不要です。ホテルのベッドメイクのチップ(枕銭)を置いておく必要はありません。
私は10年以上前に学生でスペインを旅行したとき、ホテルのベッドメイクにチップは必要なんだと思って枕銭を置いていました。
枕元からなくなっていたこともあれば、そのまま枕銭が残されていたもあり、その時に「スペインのホテルではチップはいらないんだ!」と薄々感づいたのです。
こうやって経験してスペインの文化を覚えることも大事。
玄関にポーターがいるような高級ホテルで、ポーターが重たい荷物を部屋まで運んでくれたときは、感謝の気持ちで1ユーロ程度をチップとして渡すことがあります。
でも強制ではないので、ホテルではチップを渡さなくても問題ありません。
ホテルの高級ストランで食事をして満足したら、チップを置いていくと良いでしょう。ホテルの部屋番号に請求をつけて後で支払いとなる場合は、チップいくらを上乗せしますと伝えればOKだと思います。
タクシー
スペインのタクシーは基本的にチップはいらないです。空港から市内へ行く際に重たい荷物を運んでもらったときは、チップを渡す人もいると思います。
スーツケース代(スーツケースをトランクに預ける代)はタクシーの料金表に含まれているので、私は追加でチップをお支払いすることはないかな。
チップと言うほどの認識はないけど、お釣りの端数は渡してしまうことが多いです。例えばタクシーのお会計が24.5ユーロだったら25ユーロを渡す。
バルでのお会計と同様で、スペインのタクシー運転手は細かい端数まで気にしていない人が多いので、チップを渡そうと思ってなくても細かいお釣りはもらえないことがあります。
スペインでカード払いするときのチップの払い方
クレジットカードで支払う時は、基本的にチップを支払わなくて良い流れになります。
チップだけ小銭で支払うのも変ですし、ウェイターに「チップはXXセントで!」と伝えるのも変なので、自然とチップを払わない流れになってしまう。
スペインではチップを支払わなくても何の問題もありませんが、なんとなく海外でチップを支払わないことに抵抗がある人はカード払いだと気にしなくて済みますね。
それなりに敷居の高いレストランだと、レシートの一番下にチップの額が書き込めるようになっています。チップ額を書いて、チップを上乗せした全額をカードで支払いの流れです。
チップ額が書き込めるレシートをスペインであまり見たことがありませんが、ちょっとお高めのフラメンコのタブラオで一度見かけました。
スペインではチップがいらないことが多い
ヨーロッパがチップが不要なのではなく、スペインがとりわけチップに対してゆるい国というか、チップが不要な国なのだと思います。
10年以上前ですがチェコを旅行したとき、カフェで食事をした後に「このお会計はチップが入ってませんから(=チップ置いていけ)」とわざわざ言われました。
その印象が強すぎてヨーロッパ=チップが必要、と思っていたのですが、スペインに来てみたらあらま、チップなんてほとんど必要な場面がないということに気がついた次第です。
チップの習慣がない私のような日本人には、余計な心配や粗相がなくてありがたいです。
もちろん良いサービスを受けた、料理がおいしかった、気分良く食事できた!という時には多少でもチップを置いていってあげると、お互い気持ち良い思い出になると思います。
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
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