セビリアで2つの語学学校を体験!学校の比較と選ぶポイント

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スペインのセビリアで2つの語学学校に通いました。

生徒の数が多いマンモス語学学校と、少人数制のこじんまりした語学学校。違いはやはりあります。

2つの語学学校に別の期間に通って感じた規模の違いによる比較と、スペイン語学学校選びのポイントを口コミ的にまとめてみます。

目次

規模が大きいセビリアの語学学校の特徴

セビリアに来たばかりの時は、スペイン全土に校舎がある大手のマンモス語学学校「Enforex/エンフォレックス」に通っていました。

学生ビザを語学学校で申請する場合は、大手の実績がある語学学校に頼むと安心です。

大手の学校はこんな人におすすめ。

  • スペイン語をゼロから勉強する人
  • 初めてスペインで語学学校に通う人
  • スペイン語をきちんと勉強する癖をつけたい人
  • 文法を順序立ててしっかり覚えたい人
  • 専門的なスペイン語の講座を受けたい人
  • スペイン語と合わせて文化も学びたい人
  • 語学学校でたくさん友達や人脈を作りたい人
  • スペインのいろんな地域で勉強したい人

スペイン語のレベル分けが細かい

大手の語学学校は生徒の数が多いため、クラスのレベル分けが細かいです。

スペイン語はA1/A2/B1/B2/C1/C2というレベルがあります。

私が通っていたセビリアの「Enforex」では、A1の中でもA1のチャプター1のクラス(初めてスペイン語を学ぶ入門クラス)、A1のチャプター5のクラス(入門から少し進んだクラス)というように細かくレベル分けされていて、夏の生徒数が多い時はB1で3〜4クラスありました。

自分のスペイン語のレベルにあったクラスで勉強を開始できるのは大きな魅力です。

語学学校はセメスター制ではないので、毎週月曜日から授業開始となっていることが多いです。

生徒は出たり入ったりで、1週間の超短期の人もいれば、1年勉強している人もいる。大学とは異なり、必ずしもみんなが同じタイミングで学び始めるわけではないのです。

例えばクラス分けが入門(A1)と上級者(B2)の2つしかなかったら、A2レベルの人は入門クラスでもう一度最初からスペイン語を学び始めるか、B1をやらずにB2の内容を勉強することになります。

自分のレベルより低いクラスで学ぶのは歯がゆいだろうし、逆にB1をやらずにB2に入れられたら「接続法ってナニー」ってなって死にます。

まったくのゼロからスペインの語学学校で勉強しようと思っている人が小規模な語学学校に行くと、既に入門から少し進んでいるクラスに入らなければいけない場合があります。

欧米の人たちにとってのスペイン語入門と、日本人にとってのスペイン語入門にはエライ違いがあるのは想像つくと思います。初心者は大手の語学学校で足並み揃えて入門から始めるのが安心。

クラス分けが細ければ、留学を開始する時期にかかわらず自分のレベルにあったクラスを受けることができます。

授業のレベルが高い

大手の語学学校は授業のレベルが高いと感じました。

特に文法を順序立てて学ぶことができるので、文法をしっかりと理解したい人には大手の語学学校がおすすめです。

私が通っていた「Enforex」では専用のテキストが用意されていました。

テキストはかなり難易度が高く、B1の文法を理解していたとしてもテキストの文章を読むのは苦労しました。なぜかというと、スペイン語だけでなくヨーロッパの文化を知らないと理解できないものもあったから。

クラスは5人〜10人で1クラスでしたが、授業は基本的にわかってる人のペースで進むので、最初の方は予習・復習が欠かせませんでした。単語を予習しておかないとテキストの文章がほとんど読めないことに…。

毎日宿題もあったので、1日数時間はスペイン語を勉強しました。大手の語学学校に通うと、必然と机に向かう時間が増えてスペイン語を勉強する癖が身につくと思います。

より専門的なスペイン語講座がある

語学学校でスペイン語を学ぶ場合は、「general」や「intensivo」といったコースで学ぶことになります。

「Enforex」のような大手の語学学校はこれらの一般的なコースに加えて、DELE検定試験の対策講座や、ビジネススペイン語、医療専門スペイン語など、専門性の高いコースもあります。

スペイン語で仕事をしたいと考えている人で、より高度なスペイン語を学びたい場合は、大手の語学学校の方がコースの選択肢が豊富なので良いと思います。

スペイン文化も学べる

大手の語学学校ではスペイン語の授業の他に、校外学習や旅行のようなイベントが盛んに行われています。

こういったイベントに参加すると、留学先の土地を散策したり、スペイン国内を旅したりしながらスペインの文化を学ぶことができます。セビリアの「Enforex」ではカディスやモロッコを訪れるイベントが組まれていました。

スペイン語と文化を学ぶコースも用意されているのが特徴です。

例えば、スペイン語とスペイン料理を学ぶコース、スペイン語とフラメンコを学ぶコースなど。

ただし、フラメンコを語学学校で学ぶのはあまりおすすめしないかな。特にセビリアだったらフラメンコのアカデミアがあるので、そちらで学んだ方が良いです。

人脈が広がる

生徒数が多い語学学校ではいろいろな人と知り合うことができ、人脈を広げやすい環境です。

学生同士でパーティをする機会があったり、セビリアの春祭りに遊びに行ったり、と学生同士が仲良くなれる可能性を秘めています。

また、語学学校がインテルカンビオを斡旋してくれる場合があるので、日本語に興味があるスペイン人と知り合えるチャンスもあります。

生徒数が多いというのはデメリットにもなりえます。

夏のバケーションのシーズンに欧米から多くの短期留学生が学びに来るため、若い学生が多くなります。

語学学校が提供しているピソに住んでいる場合、短期留学生は半分遊びで来ていますので夜な夜な出かけて明け方帰ってきたり、ピソでパーティーしたりなどバケーション気分ではっちゃける可能性あり。

音があまり気にならない人はいいですが、ピソで静かに過ごしたい人はバケーション時期は要注意です。

スペインを旅しながら学ぶことができる

これはスペイン全土に校舎がある「Enforex」の特徴かもしれませんが、スペイン各地域を旅しながら学ぶことができます。

例えば、初めの3ヶ月はバルセロナで学び、その後セビリアに引っ越して、最後はテネリフェで学ぶ、など。「Enforex」の校舎がある地域であれば、途中で校舎の場所を変更することが可能です。

スペインの様々な地域を見てみたいという人には、「Enforex」のような校舎を複数持つ語学学校がおすすめ。「Enforex」で1年の長期学生ビザを取得した上で、学ぶ場所を変えることができるというのもポイントです。

小規模なセビリアの語学学校の特徴

セビリアに来て1年経過してスペイン語の日常会話がある程度わかるようになってから、小規模でこじんまりとした語学学校「IELE/イエレ」に通いました。

小規模学校はこんな人におすすめ。

  • スペイン語の足りない部分を補いたい人
  • スペイン語の文法や会話だけを集中して取り組みたい人
  • 自分のペースでゆっくり学びたい人
  • インターラクティブに学びたい人
  • 費用を安く抑えたい人

学生の要望を授業に反映してくれる

小規模な語学学校は大手の語学学校のようにクラス分けが多くありません。私が通っていた「IELE」は2つしかレベル分けがありませんでした。

レベル分けが少ない分、先生は生徒一人一人のレベルを考慮した上で授業を進めてくれます。

例えば事前に「接続法が理解できてない」「時制の一致が苦手」などの要望を伝えておけば、生徒たちの苦手な部分を中心に授業が行われます。

スペイン語の勉強をある程度進めた上で、スペイン語のこの部分が苦手!というのがわかっている人は、小規模な語学学校に通うと重点的に苦手な部分を学べると思います。

授業を部分的に受けられる

大手の語学学校では文法と会話の授業がセットになっていて、文法の部分だけ、会話の部分だけなど一部だけ切り取って授業を受けることはできないケースが多いです。「Enforex」も4時間の授業がコースの基本となっていました。

私が通っていたセビリアの「IELE」は、文法のクラスと会話のクラスが分かれていて部分的に授業を受けられるようになっていました。

「文法は理解しているけど会話で実践できない」という場合は、会話のクラスで強化することができるから部分的に授業を選択できるのはメリットです。

インターラクティブ

「IELE」では生徒の要望を考慮した上で授業が行われることもあり、先生は生徒一人一人の癖をよく見ていました。

「日本人はこれ苦手だよね」「前置詞が曖昧だね」など生徒の苦手な部分を指摘し、それを授業に反映してくれるので、よりインターラクティブな授業のように感じました。

大手より費用が安い

小規模な語学学校は、大手の語学学校より授業料が安い場合が多いです。その分、テキストがなかったり、クラスのレベル分けが少なかったりすることには目を瞑らないといけませんが。

語学学校選びで費用を重視する人は、小規模な語学学校の方が費用を安く抑えられると頭にいれときましょ。

語学学校の規模による違いがない部分

個人レッスンのレベル

個人レッスンでスペイン語を学ぶ場合は、大手の語学学校でも小規模な語学学校でも授業のレベルの差はないです。

個人レッスンは生徒のレベルに合わせるので、語学学校の規模による個人レッスンの授業レベルの違いはないと感じました。

アットホームさ

小規模な語学学校はアットホームな雰囲気だという意見がありますが、私の経験では語学学校の規模によるアットホームさの違いはなかったです。

大手の語学学校でもクラスの人数は数人なので、メンバーによってはアットホームな雰囲気になるし、逆に小規模の語学学校でもアットホームな雰囲気になるかはクラスのメンバーによります。

どちらの語学学校がおすすめか

大手の語学学校か小規模な語学学校か、どちらかおすすめかと聞かれると答えるのがとても難しいです。

人によって学び方は異なるし、スペイン滞在の何に重きをおくかによっても違うと思うから。

セビリアで2つの語学学校に通った経験から一つ感じたことは、授業料と授業の密度は比例するということ。大手の語学学校はただ授業料が高いのではなく、その分レベルの高い授業を行っていると感じました。

DELEに合格するという目標がある、スペイン語で仕事をしたいなど、高度なスペイン語を必要とする場合は、大手の語学学校の方をおすすめするかな。

私がセビリアに来る時は、「Enforex」と「CLIC」の大手の2つの語学学校を検討していました。

どちらも日本人の担当者が仲介してくれたので安心感があったのと、スペイン語を体系的にきっちり学びたかったので大手の語学学校から選ぼうと考えていました。

長期学生ビザの申請がある場合は、日本人担当者がいる学校だと安心して書類の準備を任せられると思います。

スペイン語学学校の選びの考え方

スペインの語学学校の選び方は、高校受験や大学受験の時の塾選び、予備校選びに似ていると思います。

大手の塾や予備校で周囲と切磋琢磨することで勉強に身が入っていた人は、大手の語学学校がおすすめ。どんどん進む授業に食らいついて「勉強しなくちゃ」って火がつくタイプね。

逆に大手の塾や予備校の授業は合わず、個別指導塾でじっくり学んでいた人は、小規模でこじんまりした語学学校がおすすめです。周囲は気にせず自分のペースで勉強したいタイプの人。

ちなみに私は受験の時は大手の塾・予備校に通う派でした。自分よりちょっとレベルが高いかなと思うくらいの授業を受けて、ついていけるようにがんばるタイプでした。その時はね。

だから、最初に通った語学学校が大手の語学学校で私には合っていたと思います。

スペインで語学学校を選ぶ場合のポイント

最終的には「現在の自分はどのようにスペイン語を学びたいのか」という視点が大事です。

例えば現在の私は、小規模な語学学校で自分の苦手とする接続法過去や時制の一致・慣用表現などを重点的に学びたいと思っていますが、もしDELE試験の対策をするなら大手の学校のクラスに行くと思います。

大手の語学学校でも小規模な語学学校でも、しっかり勉強しなければスペイン語は身につきませぬ。

自分が学びたい環境により近い語学学校を選ぶと、勉強にも身が入って自然とスペイン語が身につきやすくなると思います。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

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