初めてカディスのカーニバルに行ってきました!
カディスのカーニバルの時期はいつもヘレスのフラメンコフェスティバルと重なるので、なんだか行く機会がなかったのですが、現在セビリアで同居するカディス人が「楽しいからおいで」と推すのでお初。
行ってみたらめちゃくちゃ楽しかった!カディスのカーニバルに行こうか迷っている人がいたら、超おすすめなので是非行ってみてください。
カディスのカーニバルの楽しさや魅力を解説してみたいと思います。
カディスのカーニバルが楽しすぎる!
カーニバルと言えばブラジルのリオが有名ですが、スペイン各地でも開催されています。スペイン語ではcarnaval(カルナバル)と言い、カディスとテネリフェが有名です。
カディス人の同居人曰く
だそうなのです。
というわけで、セビリアからはるばる(というほどの遠さでもないが)カディスに行ってきました!
カディスのバスターミナルに着くとぞろぞろ人が歩いているので、人に着いていけば勝手に街中に出ます。とりあえず、待ち合わせ場所のミナ広場(Plaza de Mina)へ向かう。
広場に到着するとやってるやってる!いくつかのグループが既に歌い始めてました。
カディスのカーニバルって仮装して面白おかしく歌ってるだけかと思っていたら、そんなことはなく歌上手だしかなり本格的!子供だけのグループもプロ並みのパフォーマンス。
カディスのそこらの道でも、パフォーマンスするグループをたくさん見かけました。
私がカディスのカーニバルで見た中で一番気に入ったのは、見ている人を巻き込んで楽しく歌っていたグループ。
「me siento chiquitito(自分が小さく感じる)」の歌詞に合わせてみんなで小さくなるっていう。ちなみに練習タイムもありました。笑。
風刺にかなりのパンチがあるグループや、見た目の面白さを追求しているグループなど道では特色あるグループがパフォーマンスをしています。
パフォーマンスのメイン会場とも言える中央市場は人でごった返してました。
人混みでははぐれないように、そしてグループのメンバーが乗っているトラクターに轢かれないよう要注意。
おじさんがおばさんの格好をするというのは、カディスのカーニバルの典型的な仮装スタイルだそうです。
中央市場で一番目立ってたのはこのグループ。楽しそう!うれしそう!
小さい子供もカッコよく決めているグループ。左手前のおじさんの声量すごかった!
中央市場は円のようになっているので、各角で一定時間とどまってパフォーマンスした後に次の角に移動します。移動中も歌いながら陽気に去っていくのが印象的でした。
歌詞の内容は風刺っぽいものや、カディスの素晴らしさやカーニバルの楽しさを韻を踏んで歌ったものが多いです。中にはアンダルシアンジョークがわからないものもあったけど、総じて面白いし素敵!
そして、カディス人はみんなが知っていて、みんなが歌っているご当地ソングがあります。
Qué bonito, qué bonito, que bonito…!!
qué bonito está mi Cai
qué bonita es mi ciudad
que rebosa de alegría
cuando llega el carnaval〜♪なんて素敵なんだろう!
私のカディス、なんて素敵なの
私の街、なんて素敵なの
カーニバルがやってくると、喜びで溢れる
日本語の方は私の意訳です。
数日この曲が頭から抜けないほど耳に浸透しました。この歌が流れるとみんなが歌い、会場が大盛り上がり。
特設バルで飲んでるおじさんたちと一緒に腕を上げて大合唱!
カディス生まれだったらどんなに楽しいだろう!と心底思いました。
各グループは特色がある
ミナ広場や中央市場でパフォーマンスしているグループは人数が多く、歌も本格的。対して道でパフォーマンスしているグループは、5〜6名でなんだか余興チック。
どういう違いがあるの?と同居人に聞いたところ、オフィシャルにカディスのカーニバルにエントリーしてるグループと、非オフィシャルグループがあるそうです。
歌が上手で人数が多いグループは100組以上あるオフィシャルエントリー組。カーニバルのために日夜練習してきちんとしたレベルを保ち、CDを出しているグループもある。
道でおもしろおかしくパフォーマンスしているグループは非オフィシャル。例えば同居人とその友達、私でグループ作って、明日パフォーマンスします、とかもできちゃうらしい。
本格的なパフォーマンスが見られるオフィシャルのグループはもちろんだけど、カディスの旧市街地で見られる非オフィシャルなグループのパフォーマンスは素人感があって面白いので注目!
公式のコンクールがある
カディスのカーニバルにはコンクールがあります。オフィシャルのグループって何?というと、コンクールにエントリーしているグループということ。
コンクールにはcoros・chirigotas・comparsas・romanceros・cuartetosというカテゴリーがあって、民謡やカルテットを歌ったり、劇を行ったりとカテゴリーごとに分かれて劇場で公演します。
完成度が高かったこの子供たちは、corosカテゴリーのジュニア部門の優勝者たち。さすがです。
カディスのグループ以外も参加できる
カディスのカーニバルに参加しているグループは当然カディス人の集まりなのかと思っていたら、実はセビリアのグループも参加しているのです。カディスのカーニバルだけど、別の地域からもエントリー可能。
見ている人参加型で盛り上がっていた「Los alfileres」というこのグループは、実はセビリアのグループ。結構有名らしいです。
地元のお祭りは地元の人しか参加できず、外部の人は見学するだけというお祭りは日本にも多いけど、カディスはそんなこと言わず誰でもウェルカム!なんだね。
バルの価格は値上がりする
カディスのカーニバルはスペインのカーニバルの中でも有名なので、この時期のバルは値上がりします。タパスが置いてなくて、皿料理のみオーダー可能ということも多い。
中心部から離れると比較的リーズナブルなバルも中にはあるので、そういうバルを見つけてみるのがよろし。
ミナ広場のバルは、みんな頼んでるパエリアのタパスが2ユーロ。こういう風にタパスを頼めるバルは意外と少ない。
カディスは海沿いの街なので魚介類がおいしいです。市場や広場にはエビ・貝・マグロの塩干しなどが売られていました。
仮設トイレがある
普段はそこまで観光客で溢れないカディスも、カーニバルの時期は地元の人や観光客でごった返しています。
よく準備されているなと思ったのは、街の至る所に仮設トイレが設置されていることです。
バルの中には入れず外の特設カウンターのみとしているところも多いので、トイレに行きたい時は仮設トイレを使うことになるでしょう。
白い仮設トイレはきれい目でした。グレーの仮設トイレはかなり汚いのでご覚悟を…。
海外のトイレはきれいじゃない&仮設トイレはさらにひどいので、ウェットティッシュ持ってると多少安心です。
関連記事 ▷ 便座やトイレットペーパーはない!スペインの公衆トイレ事情
大きなパレードは子供向け
私が行った日曜日は大きなパレードもありました。スペインのクリスマスパレードの規模を大きくしたみたいなパレードです。
正直パレードは子供向けかなと思いました。
関連記事 ▷ スペインのクリスマスパレードと「東方の三賢者」の物語
2020年のカディスのカーニバルの日程
カディスのカーニバルは2月〜3月に開催されますが、日程は毎年変わります。2019年は2月28日(木)〜3月10日(日)まで。
2020年のカディスのカーニバルの日程は2月20日(水)〜3月1日(日)予定です。
もともとカーニバルは、セマナサンタと呼ばれるキリスト復活祭の前の禁欲期間に行われていました。静粛に過ごさなければならない&肉を食べられない期間に唯一楽しめるのがカーニバルだったと。
16世紀頃から始まったカディスのカーニバルは、歴史の中で何度か禁止されることもありました。時代とともに徐々に変わっていき、現在のようなスタイルになったそうです。
コンクール形式になったのは2002年からとごく最近。昔は観光客なんていない地元のお祭りだったのでしょうね。
どの日に行くのがおすすめ?
カディスのカーニバルでは本当にたくさんのイベントが開催されています。劇場で重要なコンクールがある日もあれば、カバルガータと言って大きなパレードがある日も。
そう思っていましたが、「カディスのカーニバルに行くなら最初の日曜日の昼」と同居人に日曜昼をおすすめされました。
初日の木曜日と2日目の金曜日は劇場でのコンクールがメイン。3日目の土曜日は若者たちが夜な夜な道路で呑み明かすボテジョンな日。
カディスの陽気さや楽しさを感じたかったら、最初の日曜日の昼が一番盛り上がるよ!とのことです。
カディスのカーニバルに行こうと考えている人は、最初の週末(特に日曜日の昼)を狙いましょう。
2週目の日曜日は1週目には劣るけど、広場や市場でのパフォーマンスはあります。さらに、魚のフライやイカのかき揚げなどカディスグルメのフードイベント的なものが開催!
それでもまだまだカディスのカーニバルを楽しみたい人には、公式開催日程が終わった1週間後の日曜日に「小さいカーニバル」と題したイベントが用意されています。その名も「el de los jartibles」、しつこい人たち向け的な…笑。
カディスのカーニバルを見に行く時の格好
カディスのカーニバルでは、仮装している人が多いです。全身キメキメじゃなくても、何かかぶるとか一部仮装の人もよく見かけます。
一番驚いた仮装はこのおばさんたち。そんなに若くない女性が顔を緑に塗ってるんです。ここまでできるってすごい!
仮装はカディスのカーニバルの醍醐味の一つでもあるから、軽くでも仮装していくと楽しめると思います。
ただし、大混雑な広場や道もあるので動きやすい格好で。貴重品は持たずにいきましょう。
カディスは海沿いの街なので夕暮れ過ぎると海風で肌寒くなります。2月・3月でも日中は陽が出れば暖かいですが、夜までカディス滞在する場合は羽織物をお忘れなく。
カディスのカーニバルへの行き方
カディスへ行くには、セビリアから電車かバスで行くのが便利です。カーニバルの時期は、電車もバスも週末に臨時便を出すので本数が増えます。
個人的にはバスがおすすめ。なぜかというと、カーニバルの時期は特別運賃になっていていつもよりバスが安いのです。
通常ならセビリア〜カディスの往復で18ユーロのところ、カーニバルの時期は週末だけ往復14ユーロ。電車だと往復で26ユーロくらいするので、14ユーロでセビリア〜カディスの往復ができるのはかなりお得です!
カーニバルの時期は電車もバスも売り切れやすいので、早めに購入しましょ。購入後の時間変更はほとんどできないと思った方が良いです。
カディスへの行き方詳細はこちらを参照ください。
関連記事 ▷ カディスへの行き方 -セビリアかヘレスから行くのが便利・マドリードから高速バスも
カディスのカーニバルを見に行こう
カディスのカーニバルは明るくて、楽しくて陽気で、笑とユーモアとかわいい皮肉があって、カディスの街の雰囲気と同じでした。
Alegria!! Gracia!! Aje!! Sembrao!!
そんな単語が浮かびました。
カディスのカーニバルを見れば、カディスの人たちが人懐こくて底抜けに明るい理由がなんとなくわかるようです。
同居人に「パフォーマーとして参加しないの?」と聞いたら、「あの人たちは一年中練習してるんだよ」だって。カディスの中でも特別強い思いでカーニバルに臨んでいるみたいですね。
セビリアやへレスから日帰りでも十分楽しめるので、2月〜3月にセビリア・へレスに滞在する人はカディスのカーニバルに行ってみるのがおすすめです!
最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!
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コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして田口陽子と申します。2020年5/13〜20まで【ヘレスフローラの馬祭り】と【コルドバのパティオ祭り】を楽しみに予約済みです。しかし、今後のコロナ感染について状況は悪化しかないようです。個人旅行で夢見ていた祭りが、自粛になったりしたら、夢に見た旅ですので残念でたまりません。それでキャンセルし来年に又と考えています。貴方の詳しいスペイン情報がとても役に立ちます。これからもよろしくお願いいたします。
> 田口 陽子さん
ブログ読んでいただきありがとうございます!
つい先ほど今週末開催予定だったバレンシアの火祭りが中止になったという話を聞きました。
また、セビージャFCvsレアル・ベティスのサッカーの試合は、無観客試合となるようです。
毎日状況が変わっており現時点では5月のイベントがどうなるかわからないので、難しいご判断ですね。
今のところアンダルシアは感染者がそこまで多くありませんが、アンダルシアで感染が拡大したら中止もあり得ると思います。
コルドバのパティオ祭りはまだ行ったことがないのですが、とてもかわいいと聞いています。
ヘレスの馬祭り(フェリア)はカセタの雰囲気、シェリー酒で作るレブヒート、会場を歩くお馬さん、どれも素敵な光景で、イルミネーションもとってもきれいです☆
今年キャンセルされることになっても、来年以降で素晴らしい体験ができるようお祈りしています。
コロナウィルスのアンダルシアの状況は、随時アップデートしていこうと思っています。