スペインのフリマアプリ「Wallapop」の使い方と物を売った時に体験したこと

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日本にいる頃はスペインにこんなアプリがあることを知りませんでした。

服や物を売ったり買ったりすることができるスマートフォンのアプリWallapopです。ワラポップと読みます。

「Wallapop」は、Yahoo!オークションや楽天市場、メルカリのもっと簡易版のスマートフォン上のフリーマーケットという感じです。

使い方に気をつければ有用なアプリだと思うので、スペインでの「Wallapop」の使い方や注意点についてご紹介します。

目次

Wallapopとは

「Wallapop」はWallapopという会社が運営しているスマートフォンのアプリです。

てっきりアメリカ発とかなんかなと思ってたけど、どうやらスペインバルセロナ発の会社のようです。その後フランス、イギリス、メキシコに手を広げていったみたい。

スマートフォンのアプリを介して商品(基本的には中古品)の売買をできるという仕組みで、ユーザは簡単なプロフィールさえ登録しておけば物を売ったり買ったりすることができます。

Wallapopで売る/買うもの

「Wallapop」ではかなりいろいろなものを売る、買うことができます。グランドピアノや車、売られていました。

私自身は「Wallapop」で買ったことはないのですが、洋服が増えてクローゼットが大変なことになってきたので、洋服やブーツを結構たくさん売りました。置き時計を売ったこともありますが、基本的にコンパクトなものです。

私のピソの同居人は扇風機を買っていました。今、我が家で使っています。そんな彼女はマットレスをWallapopで売っていました。

Wallapopがインターネットオークションと異なる点

そもそも「Wallapop」はオークションではないのですが、Yahoo!や楽天市場、メルカリなどのインターネットオークションと決定的に異なるのは、最終的に商品の売買が基本は対面で行われるという点です。

商品を売りたい人はスマートフォンのアプリ上で売りたい商品を投稿して、買いたい人はアプリ上で買いたいものを探します。

個別メッセージ機能でやり取りをして不明点がクリアになったら、実際に会って物の売り買いをするのです。

「Wallapop」にはお金の支払い・入金の機能はないため、お金のやり取りの方法はユーザ任せになっています。

たまに郵送で買いたいと言ってくる人がいますが、事前に銀行振込してもらうなどの煩雑な手続きが発生するため、私は郵送対応はしないようにしています。詳細は後述します。

超簡易的なWallapopのユーザ登録

「Wallapop」のユーザ登録は超簡易的です。

Wallapopの登録方法

ユーザネーム(本名でなくて可)と郵便番号、誕生日、メールアドレス、パスワードを登録します。任意で写真と性別、興味のあるカテゴリ(本、服、家具など)を登録することができます。

Wallapopの通知設定

Notificaciones は、チャットメッセージやお気に入りに登録した商品の価格が下がった時の通知を必要とするかどうかの登録です。

Wallapopで物を買いたい時

「Wallapop」で何かを買いたい時は、トップ画面右上の検索窓をタップします。

探したい商品名と必要に応じてカテゴリ、価格、自分が登録した郵便番号と出品者の距離などの条件を選択し、右下の「Aplicar」をタップします。

Wallapopの検索方法

洋服は男性用、女性用で分けて検索することができないので、検索窓に「camisa mujer」と入れると女性用に絞ることができます。

Wallapopの検索方法

ずらっと一覧が出てくるので、買いたい商品があるかどうか探します。気になる商品があったら詳細を確認します。

Wallapopの検索方法

細かい説明が記載されています。説明の下にある目のマークは閲覧数、ハートのマークはお気に入り登者数です。

さらに下に行くとどのあたりに住んでいるユーザなのか(手渡し可能な距離か)、ユーザの評価を見ることができます。ユーザの評価や他の出品リストを見るにはユーザ情報の部分をタップします。

不明点などがあれば「Chat」をタップして、「Wallapop」アプリ上のチャット機能を利用して連絡を取ります。購入希望の場合もチャットでやり取りを行います。

チャットでは購入前に物を確認することができるか、服であれば試着可能か、いつどこで会うことができるか、などを確認します。

出品者と購入者の間で会う日時が決まった後の流れは後述します。

Wallapopで物を売りたい時

Wallapopで物を売りたい時はステップが多少多いのと、注意点があるので記載しておきます。

商品登録

Wallapopで何か商品を売りたい時は、ユーザページにある「+」のボタンから商品登録を行うことができます。

Wallapopの出品方法

例えばスカートを売りたい場合は「Falda」と入力します。

Wallapopの出品方法

写真は最大4枚まで登録可能です。検索結果ページに載せたい写真を最初に登録します。

Descripciónには簡単な説明を記載します。例えば Falda Vaquera marca ZARA,talla S(SサイズのZARAのデニムスカート)とかそんな感じです。Camisa(シャツ)などの男女ともに出品する物は「mujer」の記載を入れた方が良いです。

Precioには売りたい価格を記載します。オークションではないので、この価格から値上がりすることはありません。値引きを頼まれることはあります。

Extraをタップすると、以下の条件を選択できるようになっています。

Acepto intercambios

Acepto intercambiosは、物々交換を許可するかどうかです。

売りたい物と買いたい物がある人が、物々交換を申し出てくることはよくあります。同じ価格設定のものなら物々交換でもいいという人は設定します。

Precio no negociable

Precio no negociableは、価格交渉が不可能かどうかです。

記載した価格よりも値下げを頼まれた時に値下げできる余地がある場合は設定しなくて良いです。値引きに対応したくない場合は設定しておきます。

Hago envios

Hago enviosは、郵送対応するかどうかです。

ユーザ登録時に設定した郵便番号は他のユーザも見られるようになっています。出品者がどのあたりに住んでいるかをおおよそ知るためです。

スペインの全く別の地域に住んでいるユーザから商品を郵送してほしい、と頼まれることは多々あります。

Compartir en Facebook

自分のFacebookでWallapopへの出品を通知したい場合は、Compartir en Facebookをタップします。

一番下の「Subir producto」をタップすると出品が完了します。

出品した商品に興味を持ってくれた人がいたら、チャット機能を介して連絡がきます。例えば洋服だったら「ウエストは何cmですか?」とか、「試着できますか?」とかそんな感じです。

価格の設定

売りたい価格が決まっている場合はその価格を入力すれば大丈夫です。

古着などで価格設定に迷う場合は、他の人がいくらくらいで出品しているのかを見てみれば良いと思います。私はいつも「自分だったらいくらだったら買うか」を基準にして価格を決めています。

会う日時が決まった後の流れ

個別チャットで出品者と購入希望者がやり取りをして、実際に会う日時が決まった後の流れです。

会う場所と時間

会う場所はお互いの家から行きやすい場所や、大きいショッピングセンターなどで良いと思います。私はわかりやすく、人通りの多い場所で会うようにしています。

スペイン人は時間にルーズな人も多いけど、日本人的には2〜3分前には着いていたい感じですね。私は遅刻したことはないです。

自分の評価にもつながる部分なので、時間厳守がいいかと思います。

会ったら商品を渡す/もらってお支払い

お互いに顔がわからない状態で会うことになります。

人が多い場所で会う場合は、事前に自分は私は日本人ですと伝えるようにしています。そうすればすぐ見つけられるかな、と。まぁ言い忘れたこともあったけどね。

無事出品者と購入希望者が対面できたら商品を渡し、またはもらい、購入希望者は出品者にお支払いします。

私は出品者として細かい小銭はできる限り用意しておくけど、購入者はお釣りのないようにした方が無難です。

商品とお金の受け渡しが完了したら終了です。「ありがとう」って言って別れます。

評価入力

Wallapopのアプリでは、商品ページの「Vendido」を選択すると相手への評価を入力することができるようになっています。

出品者が評価を入力した後、購入者も評価入力可能です。評価を入力しない人も3〜4割くらいいるけど。

試着の対応

私は後々トラブルになりたくないので、洋服はできる限り試着してもらうようにしています。

とはいえ自分の家に知らない人をあげるのは嫌なので、スタジオやショッピングセンターで待ち合わせてトイレなどで試着してもらっています。

チャットでやり取りする際に、気になるのであれば購入前に試着できますよ、とお伝えしています。

と言っても、「だいたいサイズ合ってるから試着しなくて大丈夫」と言われるケースも結構あるので、その場合は試着せずにお渡ししています。

Wallapopを利用して出くわした事態

私がこれまで「Wallapop」を利用していて経験したことを挙げてみます。

サイズを記載していてもサイズを聞いてくる

これはかなりあります。「Sサイズ」と詳細に記載しているけど、「サイズは何ですか?」とか。

ヨーロッパの人は32,34,36とかのサイズで知りたいみたいで、「Sサイズ」という記載に対して32?34?と聞いてきたりします。

服にはSとしか書いていないので、その場合は詳細な寸法を連絡するようにしています。

物々交換を頼まれる

Aceptar Intercambio(交換)にマークを入れていないけど、ダメ元なんでしょうか?

「物々交換できますか?」もよく聞かれます。私は物々交換はしていないので、「物を減らさないといけないので、交換はできません。ごめんなさい。」とお断りしています。

値引きを頼まれる

Precio no negociable(値引き交渉不可)を設定しているけど、こちらもダメ元なのか?たまに値引きを頼まれます。

私が売るのは高額なものではなく値引きの余地はないので、「値引きはできません。ごめんなさい。」とお断りしています。

郵送を頼まれる

Hago envio(郵送対応可)を設定していないけど、郵送を頼まれることもかなりあります。

対面販売の場合は、商品を渡すタイミングとお金を受け取るタイミングが同じなので問題ないのですが、郵送の場合はお金のやり取りがネックになります。事前に銀行振込してもらう必要が出てきます。

さらに考えなければならないのは発送費用。

きちんと到着しなかったら困るから到着確認サービスを付帯するか、荷物が行方不明になったら返金しなければいけないのかなど、いろいろ考えると面倒なので私は郵送対応はしていません。

音信不通になる人

例えば「買いたいです。でも今は来週の予定がわからないから、来週の予定がわかったら連絡します。」という連絡が来たっきり音信不通。こちらから連絡してもスルー。

はじめはその間に他の人から「購入したい」と連絡が来ても、「先約がいるので少し待ってください。」とお断りしていました。

こういうケースは意外と多いとわかってからは(かなり多い)、その間に他の人から連絡があった場合は対応するようにしています。つまり一番最初にアポイントが取れた人に売るようにしました。

約束の日時に現れない

約束の日時に来なかった人が一人います。

15分経っても現れないので「今どこにいますか?」とメッセージを送ったけど返信なし。30分経って他の用事があったので「今日は帰ります」とメッセージを送りました。

1時間後くらいに返信が来て、「すみません!忘れてました!」と。忘れてたんかーい!まぁしゃあない。後日約束して無事に会いました。

ピソの同居人は、すっぽかされたまま連絡なかったことがあると言っていました。

Wallapopの活用

ちょっとした物を売りたい/買いたい時に「Wallapop」は使えると思います。

対面という点が心配な人もいるかもしれませんが、どうしても心配なら友達についてきてもらえばいいかなと。人通りが多い場所で昼間に会うのならば問題ないと私は思っていますが。

スペインには同じようなサービスで「Mil anuncio.com」というのがあります。こちらはピソの情報なども掲載されています。「Wallapop」に比べると一方的にアナウンスを掲載している印象が強いです。

私は「Mil anuncio.com」で詐欺に遭ったことがあるのと、インタフェースがわかりづらいので、好きではありません。「Mil anuncio.com」の売買は対面でないケースもあって詐欺も多いので、利用する人は気をつけてください。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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この記事を書いた人

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし▷2024年東京大学文学部に学士入学して現在は美学芸術学専修の3年生。好きな言葉は「我々は無理をしない」のふなっしー推しなっし。多言語学習中。X(twitter)は悩める大学生活や勉強に関するポスト多め。

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