スペインの鍵こわい。。。熱波押し寄せる40度越えの真夏のセビリアで、家の鍵が突然開かなくなって締め出されました。
カギ屋を呼ぶか?鍵を洗浄してみるか?と色々考えたけど、結局何もできなかった。
異国の地で家に入れない事態になると相当焦りますし、悲壮感MAXになります。心がやられました。
スペインで家の鍵が開かなくなって締め出しされた話。
家の鍵が開かなくなる前兆
実は家の鍵が完全に開かなくなる前に、前兆となる出来事がありました。
それは事件の数週間前のこと。
私は1泊の泊まりで出かける予定の日。いつもなら鍵の錠を1回しかまわさないのだけど、同居人も不在の時期だったので強めに施錠しようとして2回まわしておいたのでした。
お泊まりから戻ってきて鍵を開けようとしたら
開かない!
鍵が1周回らずに途中で止まってしまうのです。
えっ嘘でしょ。。。
焦りつつもガチャガチャやってたら隣人ご夫婦が帰ってきました。
私の鍵でガチャガチャ鍵穴を回す隣人。鍵はしぶとかったけど1分くらいガチャガチャやったら開きました。
試しに1回だけまわして施錠したら普通に開いたので、普段2回まわしてないから鍵穴が固まってるのかな〜とあまり深くは考えずじまい。同居人にも特に報告しませんでした。
2回目の鍵が開かない!
そして事件の日。
私は数日不在にしていました。その間に泊まりでビーチに出かけた同居人。
2回まわしの施錠だと私の鍵で開けられないことを知らない同居人は、錠を2回まわして施錠して出かけていました。
私が鍵を開けようとした時には錠が2回まわされた状態。鍵を差し込んだ瞬間にすぐ気がつきました。
これはヤバイ。。。
錠が2回まわされている。。。オーマイガー。
鍵は全く開く気配がありません。
何度もガチャガチャやったのだけど、鍵はビクともせず。次第に不安がMAXに近づいて行きます。
どうしよう。同居人はビーチだけど、合鍵を持った同居人のお姉さんが近くに住んでるからお姉さんの鍵で入ろう。
そう思って同居人に連絡したら、なんとお姉さんはバケーションでポルトガルにいると!
Hostia…
同居人が戻ってくるのは土曜日。お姉さんが戻ってくるのは金曜日。事件が起きているのは水曜日。。。ど、土曜日まで入れない。
3軒のカギ屋さんに聞いてみる
困った私はカギ屋さんに話をしてみることに。何かドアを開けるコツを教えてくれるかもしれない…そんな思いでした。
1軒目のカギ屋さんに事情を話すと、私の鍵を見てカギ屋さん1はこう言いました。
鍵が壊れているようには見えないというのです。
2軒目のカギ屋さんにも行ってみました。そのカギ屋さんは、
と言って清掃スプレーをすすめてきました。
油をさすのは鍵穴が詰まってしまうからやめた方がいいそうです。清掃するならカギ屋で売られているきちんとしたスプレーを。
3軒目のカギ屋さんは、
と、鍵の歪みを指摘してきました。
鍵清掃の効果は少しあり
「念のため」と言ってカギ屋さんは、鍵の汚れを落とす機械みたいなのに私の鍵を突っ込んで清掃してくれました。無料です。
清掃された鍵を持って、再度家のドアが開くかどうかトライしてみることに。
さっきより回るようになってる!
鍵清掃の効果は少しはあったようです。
でも、鍵が完全に回るところまではいかない。この後も何度もチャレンジしたけど、40度を超える灼熱のセビリアで体温とやる気が奪われ、最終的に私の心は折れました。
スペインの鍵の種類と形
スペインで私が使っている鍵の形は、日本の一般的な鍵の形とは異なります。
アイキャッチの画像にあるような平べったいヘラみたいな形で、縁がカクカクしているもの。
スペイン語名では「llave de paleta」という種類で、カギ屋曰く15年くらい前に流行った鍵だそうです。
縁に凹凸があるタイプの鍵なので、その凹凸の形が変わってしまうと鍵穴をうまく回せなくなる。
鍵を落とした衝撃や、他のものとの摩擦で簡単にすり減ってしまいそうな凹凸。
日常使いでも鍵が摩耗してくってことじゃん。そう考えるとこの鍵の形、嫌だ。。。
ちなみにこの鍵、同居人は「古いもの、素敵♡」みたいな思考だから好きなようだけど、他のスペイン人には「古すぎる!」と不評の鍵でした。
鍵事件の結末
最終的に鍵事件はどんな結末を迎えたのかというと、合鍵で開きました。だから鍵穴の問題ではなかった。
合鍵と私が持っていた開かなかった鍵がどのように違うのか観察してみると、合鍵は縁が角張っているのに対し、私の鍵はやはりメタルがすり減ってしまっていました。
現在は合鍵で問題なく開け閉めできていますが、落下や摩擦による鍵のすり減りが怖いので、鍵を小さいポーチに入れて持ち運ぶことにしました。
スペインの鍵業者
鍵を開ける業者
鍵が開かなかった時、いっそのこと鍵を開けてくれる業者「Cerrajeria」を呼ぼうかなという考えが頭をよぎりました。Cerrajeriaの電話番号は、よくインターホンのところとかに貼られています。
Cerrajeriaに作業を頼むと、100ユーロ〜200ユーロ取られるそうです。そんな大金払えないので、私は合鍵が来るまで待つという選択をとりました。
スペインの鍵はオートロックみたいなもので、中に鍵を忘れてしまうと外から開けることはできません。住人全員がインキーしちゃって合鍵もないという時は、Cerrajeriaを呼ぶしかないですね。
鍵をコピーできる店
スペインの街中にある「Llavero」は鍵を修理したり、鍵をコピーしてくれるお店です。靴の修理店や「Ferrateria」と呼ばれる金物屋がLlaveroも兼ねていることが多いです。
鍵の種類にもよるけど、私の鍵をコピーする場合の料金は10ユーロ〜14ユーロくらいだそう。鍵って思ったより安くコピーできるんだなと思いました。
鍵をコピーするお店では、鍵穴を掃除するためのスプレーや滑りを良くするためのパウダーの販売をしています。年に数回は専用品で鍵穴の掃除をした方が良いそうです。
勝手に使ってややこしいことになったら困るので、使うなら大家さんに相談してね。
スペインで締め出しに遭わないために
家に入れないとめちゃくちゃ不安に襲われます。それもスペインのよくわからない鍵の仕組みだとなおさら。
スペインで使っている鍵が日本でも使われているような鍵のタイプなら、あまり心配する必要はない。
私が使っているような古いタイプのスペインの鍵「llave de paleta」を使っている人は、縁がすり減ってしまわないよう専用ケースに入れて持ち歩くのをおすすめします。
一度すり減ってしまったメタルはもう元には戻せませんので…。
現在の私は鍵恐怖症!
最後まで読んでくれてありがとう!
Hasta luegui!!!
コメント
コメント一覧 (2件)
いつも楽しく拝読しています。
llave de plata、恐ろしいですね。落下の衝撃で簡単にすり減ってしまうというほど弱いものなら、使わなければいいのに!と思うのに、未だ使用されているのが、さすがセビリアクオリティと思ってしまいました。。。(笑)
しかし、鍵を開けてもらうのではなく、合鍵を作成するという考えに至る機転のよさ。いつもブログを拝見していて思うのですが、本当にmoniさんは頭のよい方なのだなと思いました。そして、あの酷暑の中、乗り切って自分で解決したときの心地よさ、考え深いものがありますねー。
疑問だったのですが、合鍵を作るときは、たとえオリジナルが摩耗していても、原型に戻した形で合鍵作成してくれるのですか?だとすると、セビリアのカギ業者は意外と優れているのかもしれないですね(笑)というより先に、その前時代的な鍵の使用をやめてほしいですね。(笑)
moni様の対応が何よりあっぱれです。あの酷暑に締め出されたときの絶望と孤独をふと、思い出して、コメントを書きたくなりました。また継続して拝読させていただきます。
>ありささん
ブログ読んでいただきありがとうございます!(^^)
スペイン人の友達何人かに聞いてみたのですが、このタイプの鍵はあんまり主流じゃないみたいです。鍵屋さんは「よくある鍵だよ」と言ってましたが、一般人の中ではマイナーなようですね。。
私の書き方が悪かったと思いますが、結局戻ってきた同居人のお姉さんの合鍵で入りました。鍵屋さんに擦り減った鍵で合鍵作れるか?と聞いたら、それはさすがに無理と言われました。笑。鍵は少しの差でも開かないので、きちんと開く鍵で合鍵を作らないといけないようです。
ちなみにこのタイプの鍵(llave de paleta)は、llaveroやferreteríaの中でも限られた場所でしか取り扱えないようで、「うちはその形は無理だわ。別のとこ紹介するよ。」って2軒の鍵屋さんには言われました。
とりあえず無事に家に入れて良かったです。次ピソを探す時は、鍵の形をチェックするのが必須になっちゃいそうです。汗。