スペイン関連ニュース

スペイン人初のショパンコンクール入賞とスペインのクラシック人口

2021-10-22

ショパンコンクールの配信ライブを毎日のように見ていました。

昨日の朝4時頃に大トリの演奏が終わり、朝9時過ぎ頃にファイナルの結果が発表となりました。

6時半頃に結果が出ると言われていたから、かなり待ったYO!!

気になるファイナルの結果なのですが!

スペインのヒホン出身のMartín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)さんが3位入賞!そして同時にコンチェルト(協奏曲)において最優秀演奏賞も受賞されました。

Martín García Garcíaさん、おめでとうございます!

スペイン人がショパンコンクールで初入賞

スペイン人がショパン国際ピアノコンクールで入賞(6位以内)するのはなんとお初です!

(スペイン語のwikiでこれまでの入賞者の名前と国籍が確認できます。)

7月に始まった2021年ショパンコンクールの予備予選には100名以上が参加していましたが、その時点でスペインからの参加者はマルティンさん1人。

その後、1次予選の87名、2次予選の45名、3次予選の23名に選ばれて勝ち進み、ついにはファイナル12名に残りました。

ファイナルの入賞者は8名。順位は6位までですが、今回は2位が2名、4位が2名いたため、8名の受賞となりました。

マルティンさんは第3位!そして同時にコンチェルト賞というコンチェルトの最優秀演奏者に贈られる賞も受賞しています。

ショパンコンクールの予選から出場していたスペイン人はマルティンさんひとり。

マルティンさんがどんどん勝ち進んで、現地とネット上でファンをどんどん増やして、ファイナルでは実力派な演奏をしていろいろな音楽を聴かせてくれたこと、ものすごく強烈に印象に残っています。第3位とコンチェルト賞の受賞は本当にすごい!

それもスペイン人として初めての入賞。もっとも権威あると言われるショパン国際ピアノコンクールにおける、スペインの歴史を変えた人と言えると思います。

そしてマルティンさんは今年、クリーブランド国際ピアノコンクールでは優勝されているのです!同じ年に2つのコンクールに出場して、優勝と3位入賞というのは快挙だと思います。

ファイナルのMartín García García

ショパンコンクールを毎日リアルタイムで視聴していたので、ファイナルの様子を少し。

ファイナルは協奏曲(コンツェルト)第2番の演奏でした。

彼は大声で歌いながら演奏するという一度見たら忘れられない強烈な特性を持っていらっしゃり、太陽のような笑顔とキュートな人柄もあり、予選の時から会場のポーランド観客を沸かせていました。

私は勝手にスペイン ヒホンが生んだ大砲と名付けさせていただきました。

twitter上でもマルティンさんは多彩な表現力とみんなを幸せにするような笑顔ですぐに人気者になり、#ガルシアガルシア というハッシュタグができるほどでした。

本選のコンツェルトでも歌っていた姿は印象的。Fazioliのピアノを活かした華やかな音や、しっとりとした面も感じさせる協奏曲第2番を演奏し、会場の喝采を浴びました。

下記は2次予選までのマルティンさんを見て、私が感じた彼の魅力を書いた記事です。

スペインのクラシック人口

私はスペインにクラシック音楽のイメージがあまりありませんでした。

スペインが優れた音楽家を輩出していないという意味ではなく、人々の生活の中でクラシック音楽に馴染みがあまりないのではないかという感覚です。

それは、例えば街を歩いていて聴こえてくる音楽や友人との会話、テレビ番組などから、あまりクラシック音楽に触れる機会が少なかったからだと思います。

それでスペインのクラシック人口が気になって調べてみたら、興味深い記事を見つけました。EL MUNDOの記事なんですが

スペインでは世界の他の国に比べて、30.84%多くクラシック音楽が聴かれている

という内容。

Spotifyが「スペイン人がもっともクラシック音楽を聴いてます」という調査結果を出したのだそうです。人気はバッハ、ショパン、ベートーヴェンなどで、年齢は35歳以上が大半を占めている模様。

参考:En España se escucha un 30,84% más música clásica que en el resto del mundo(EL MUNDO)

もう一つ別の記事にはこんな記載がありました。

15歳以上16,000人への調査結果。46.8%が毎年、舞台芸術や音楽の公演・ライブに足を運んでいる。全体のうち30%が現代音楽のコンサート、24.5%が劇場公演、9.4%がクラシック音楽コンサート、バレエとダンスの公演が8%、サーカスが7.8%、オペラコンサートが3.3%、1.5%がサルスエラのライブ、に行っている。

参考:Casi la mitad de los españoles asisten cada año a espectáculos de artes escénicas y musicales(ENTRADASinaem)

日本は以下の記事によると、25歳以上で1年以内にクラシック音楽鑑賞を行なった人の割合が9.5%という調査結果があるそうです。

参考:都道府県別25歳以上クラシックコンサート人口(都道府県別統計とランキングで見る県民性)

つまり

スペインで毎年クラシック公演に行く人9.4%
日本で1年以内にクラシック音楽鑑賞に行った人9.5%

いずれの記事もアンケートを取った人々の中で、クラシック音楽のコンサートに足を運ぶ人の割合を示した内容ですが、数字を見るとスペインと日本のクラシック音楽を楽しむ人の割合に違いはなさそうです。

むしろSpotifyの調査結果では、クラシック音楽を日常的に聴くことを楽しむ割合はスペインが世界で一番多いよう。

セビリアが舞台の4つのオペラ!街をイメージしながら序曲を聴いてみよう♫
セビリアが舞台の4つのオペラ!街をイメージしながら序曲を聴いてみよう♫

私の愛するセビリアが舞台のオペラがあります。オペラの序曲を聴くと、セビリアの街の魅力がわかるよう。 セビリアの街をイメージしながらオペラの序曲を聴いたり、序曲を聴いてからセビリアの街に出かけると、「あ ...

スペインであまり報道されていない?

なぜスペインのクラシック人口に疑問を持ったのかと言うと、住んでいた時の自分の感覚もありますが、Twitterで「マルティンの快挙についてなぜあまり報道されないのか?」とスペイン人ピアニストがつぶやかれているのを拝見したからです。

今回のショパンコンクールで日本人2人が2位と4位に入賞したということで、日本はテレビやニュースでたくさん報道されています。1位のブルース・リウさんのお名前を紹介していないニュースはどうなのかなと思いましたが...。

スペインでもいくつかのネット記事にはマルティンさんの受賞のことが書かれているようだけど、大きなニュースになっていないということなんでしょうか。(abc.esやelmundo.esの記事はヒットしなかった)

EL MUNDOにマルティンさんの記事が掲載されました!(2021年10月26日やっと...)

アストゥリアスの若者が世界的なピアノの頂点に-ポリーニ、ツィマーマン、アルゲリッチなどを排出した権威あるショパンコンクールで第3位(EL MUNDO)

マルティンさんのインタビューに答えた内容をこちらに書いてみました。なかなか難しい表現が使われており(苦戦した)、賢い方だと思いました。

入賞が決まった直後の、スペイン語のツイートは少なかったです。日本人の方がマルティンさんのこと「ガルシアガルシア」さんとたくさんつぶやいていたと思う。

日本の調査結果は年齢における分布がわかりませんが、Spotifyの調査ではスペインにおいて35歳以上でクラシック音楽を楽しむ人が多く、若者のリスナーを増やすことが課題と記載があったので、SNSで目にする機会が少ないのは年代が関係している可能性もあるかもしれません。

ニュースや記事であまり大々的に取り上げられないというのは、メディアがクラシックを盛り上げようとあまり思っていないということなのかもしれない。(あくまでも私が感じたことです)

マルティンさんショパンコンクール3位おめでとう!

マルティンさんはコンクールを通して、彼の音楽のいろいろな面を見せてくれました。予選と本選でガラリと印象が変わったピアニスト。音を楽しむことが「音楽」なのだと改めて感じさせてくれました。

3位入賞とコンチェルト賞の受賞、本当におめでとうございます!

2022年の1月には地元ヒホンで若者たちの演奏会的なコンサートに出場するそうです。(ヒホン交響楽団のサイト

お近くのスペイン在住者さんはぜひ、マルティンさんの玉手箱のような音楽を聴きに行ってみてください。マルティンさんの演奏を聴いたら、きっとファンになるはずです♪

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

マルティンさんの出身地、ヒホンはこんなところでした↓

ヒホンで名物グルメのカチョポ!そしてシードル【北スペイン旅行記】
ヒホンで名物グルメのカチョポとシードル【北スペイン旅行記】

海沿いの美しい街ヒホンで、アストゥリアスの名物グルメ「カチョポ」と、フランスニシキと呼ばれる貝を食べてきました。そして、アストゥリアスのお酒シードルも。 カチョポはもう食べなくてもいいかも。笑。 でも ...

NEW ENTRY

スペインの名字の4つの起源 〜の息子・地名・仕事・人の特徴

生活全般

スペインの名字の4つの由来 〜の息子・地名・職業・人の特徴

先日スペインで一番多い名字は「ガルシア」だという記事を書きました。 その記事でコメントいただいて、スペインの名字について調べていたら、スペインの名字の起源(その名字になった理由)には4つの特徴があるようです。 興味深いなと思ったので、スペインの名字の起源について書いてみます。 Contents1 XXの息子を表す名字2 地名が起源の名字3 職業が起源の名字4 人の特徴を表す名字5 スペインの名字の起源はいろいろ XXの息子を表す名字 スペインには「Rodríguez」「Gómez」「Fernández」「 ...

ReadMore

スペイン語で間をつなぐ時に使う表現「bueno / pues」など

スペイン語

会話の間をつなぐ時に使うスペイン語「bueno / pues」など

先日英語のインタビューを見ている時に、インタビューに答える人がよく「You know」と言うのが気になりました。 「You know=わかる?」だと思ってたのですが、さすがにこんなに「わかる?わかる?」言ってたらしつこいだろうと感じ、「You know」はスペイン語の「bueno」みたいな間をつなぐ言葉で、特に意味をなさないのではないかと思いました。 英語の「You know」については英語お勉強ブログに書くとして、こちらではスペイン語会話の時間稼ぎや間をつなぐ時に使われる言葉をご紹介しまっす。 Cont ...

ReadMore

無料で海外から日本にVPNアクセス!VPN gateの接続方法

生活全般

無料で海外から日本にVPNアクセス|VPN gateの接続方法

海外から日本のテレビ番組をオンデマンドで視聴したい場合、VPN接続を利用することで実現できます。 私はスペインに住んでいる時は時間がなくて、日本のテレビ番組を視聴することはほとんどありませんでした。なので、VPNを使う機会はほとんどなかったのですが... 今回ある事情で筑波大学が無料で公開している「VPN gate」を使ってみて、海外から日本へのVPNアクセスに使えそうだなと思ったので、元通信会社社員だった経歴をフル活用して(?)この記事を書いてみます。 海外から日本にVPN接続して日本のテレビ番組などを ...

ReadMore

AVEのチケットを使って無料でセルカニアスに乗る方法

交通

AVEのチケットを使って無料でセルカニアスに乗る方法

AVEのチケットを持っていると、同日の4時間以内に限り無料でセルカニアスに乗ることができます。「El Combinado Cercanías」という名称です。 空港からAVEの乗車駅であるアトーチャ駅やチャマルティン駅まで無料で行くことができるので(逆も可)、AVEのチケットを持ってる人はお得にセルカニアスに乗ってみてください。 私はAVEでアトーチャ駅に到着した後、空港に向かうセルカニアスに無料で乗りました。 というわけで、AVEのチケットを使ってセルカニアスに無料で乗る方法を書いておきます。 Cont ...

ReadMore

セビリアでアラブティー「Tetería Al Sultan」の小上がりでまったり茶文化

セビリア

セビリアでアラブティー「Tetería Al Sultan」の小上がりでまったり茶文化

スペインにはアラブティーが楽しめる “tetería(テテリア)” と呼ばれるカフェがあります。 アラブの影響を受けているからか、小さな町でも1軒はあったりするテテリア。アラブティーや「カチンバ」または「シーシャ」と呼ばれる水タバコが楽しめます。 グラナダのアラブ人街で飲んでから気になるようになったアラブティー。 私はコーヒーがあまり好きじゃないので、アラブティーが飲めるテテリアが好きです。 セビリアでアラブティーが楽しめる “tetería” は数軒あるのですが、靴を脱いでくつろげる小上がりゾーンが気に ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

moni

スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため、会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし。スペイン生活の中で気づいたこと、セビージャのこと、旅の思い出、スペイン語などなどをブログに記録。熱中したら止まらないB型。vlogをYouTubeにあげてます。Sevilla tiene un color especial〜♬
▶︎詳細なプロフィール

-スペイン関連ニュース
-

© 2021 急がば回れ|moniとスペイン Powered by AFFINGER5