気まぐれ日記

スペインで日本の映画を見て感じた言語と文化理解の必要性

2019-02-16

スペインで日本の映画を見て感じた言語と文化理解の必要性

先日、無料で日本の映画が見られる日があるというので、映画観賞に行ってきました。

見た映画は松田龍平主演の「モヒカン故郷に帰る」です。東京でバンドマンをしている男性が故郷へ帰って家族と6年ぶりに過ごすというハートフルコメディ。

スペインでスペイン人たちと映画を一緒に観て、外国映画を理解するということは思っている以上に大変なのかもしれないと感じました。そのことについて触れたいと思います。

映画の感想は最後に書きます。

セリフと字幕の違い

はじめに感じたのはセリフと字幕の違いについて。言語に対する表現や考え方。

私がハリウッド映画を見るとしたら、字幕付きか吹き替え版でないと理解ができません。

同じように、スペイン人が日本の映画を見るとしたら当然スペイン語の字幕か吹き替えが必要。今回の「モヒカン故郷に帰る」はスペイン語字幕です。

私はスペイン語を勉強中なので、映画の中で登場人物のセリフ(日本語)と字幕(スペイン語)のどちらも見聞きしながら観賞しました。

日本語のこの表現はスペイン語でこう訳すのだなと、勉強になった部分があって面白かった!

反対に、字幕は意訳になってしまうのはしょうがないと思いつつも、日本語の感覚がうまくスペイン語で表現されていないのではないかなと感じた場面がいくつかありました。

笑うような場面ではないのに、客席から笑いの声が出たりしたのは、訳のニュアンスが少し違うからかなと思ったり。1回目は敬語で2回目はタメ口な場面はスペイン語では同じ字幕だから、話し方から感じ取るしかないのかなとか。

私はこれまで何も気にせずに字幕や吹き替え版で外国の映画を見てきて、もしかしたら元々のニュアンスを理解してなかったかもしれない。それはちょっと悲しい。

映画をきちんと理解するには、まずその国の言語を理解することから始めなければいけないのかもなと思った次第です。

国の文化が反映される映画の理解

言語と合わせてもう一つ大切だなと思ったのは、映画の舞台となっている国の文化の理解です。

今回観た「モヒカン故郷に帰る」に関しては、矢沢永吉が超重要な人物として描かれています。

有名なロックアーティストだということは映画を観ていく過程でわかると思いますが、矢沢永吉の偉大さがわからないと、主人公の親(柄本明)の強い思いを理解した上で映画を観進めることが難しいのではないかなと思いました。

柄本明演じる主人公の親は、矢沢永吉へのとても強い熱量を持っています。それが映画のスパイスでもあり、序盤の親子のシーンでも生きてくる。

「矢沢永吉とはどのような存在なのか」を知らないと、その熱量は別の方向にいってしまう気がしました。

その国の文化を知っているということは言語理解よりもさらに難しいことでありながら、映画を理解するにはほぼ必須です。

特に今回観た「モヒカン故郷に帰る」のような日常を描いていく映画は、登場人物が発する言葉や動作に対する暗黙の理解が映画と観客の中にある。それが映画の面白さや核でもあったりするから、そこがわからないとただ淡々と過ぎる映画に見えてしまうかもしれません。

映画の感想としてスペイン人の友達が「予見できすぎる内容で2時間は長いと思った」と言っていました。確かに話の流れは予見できるものだけど、その中で起こる親子のやり取りにジンときたり笑ったりするのが面白いのに!

で、「YAZAWAのことは知ってた?」って聞いたら「YAZAWAってなに?」と返ってきた。あぁなんということだ!YAZAWAの存在がないスパイスなしの映画になってしまったのだろうか。

私はこれまで外国の映画を観てきて、確かによくわからないなと思うシーンがあることを思い出しました。それは、その国の文化に対する私の理解不足なのかもしれません。いや、きっとそうなのだろうと思います。

「モヒカン故郷に帰る」の私の感想

さて、スペインで日本の映画を観て感じたことはつらつらと書いたので、ようやっと「モヒカン故郷に帰る」の個人的な感想にうつりたいと思います。

ちなみに私は映画フリークではなく、映画レビューもほとんどしないので、お手柔らかに見てください。ネタバレしないように気をつけますが、嫌な人は読み飛ばしてね。

「モヒカン故郷に帰る」は個人的に好きなタイプの映画です。ゆるい雰囲気とハートフルな内容をコメディを交えながら進めていく話。

出演者は主人公の松田龍平、父親役の柄本明、母親役のもたいまさこなど、実力派が揃っています。美保純も出演時間が少ないにも関わらず、強烈な印象を残していきました。

そんな実力派の中にいる、素人っぽさ満載な前田敦子が結構良かった。ああいう女の子いるよね的な普通の女の子感が出ていて。

同じセリフを何度か使う手法で、面白さとセリフの重要さをわからせてくれます。「帰れ」というセリフは本音か建前か、どちらとも解釈できる流れも面白かったです。

主人公の父親の矢沢永吉好き度がどれくらいか、それはストーリーが進むにつれて濃厚さを増して明らかになっていく。矢沢永吉の存在が父親にとっていかに特別で、大切な息子への思いにつながるのか。最後はジンときてしまいました。

スペイン語だけで映画を観賞できるようになりたい

単に日本の映画が無料で観られる!わーい的なノリで観に行った映画ですが、言語や文化理解の必要性を含めいろいろ感じるきっかけになりました。

映画を観るって難しいのね。

日本の映画でさえ解釈が分かれたりすることがあるから、外国の映画を観ることはもっとハードルが高いことなのだろうと思います。

私は字幕や吹き替えがないスペイン語の映画を観ると、頭が追いつかないことがまだあり。

スペインの文化を理解した上で、スペイン語だけで映画観賞できるようになる日はまだ遠いかな...。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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スペイン語とスペイン文化+αを学ぶため、会社を退職して2015年〜2021年までスペインのセビージャ暮らし。スペイン生活の中で気づいたこと、セビージャのこと、旅の思い出、スペイン語などなどをブログに記録。熱中したら止まらないB型。vlogをYouTubeにあげてます。Sevilla tiene un color especial〜♬
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