Pepe Torres師匠の日本での公演とド緊張のフィエスタクラス

2018-04-17フラメンコ

ガルロチのペペ・トーレス公演

私が日本に帰国している間、師匠のPepe Torres(ペペ・トーレス)先生は仕事で日本にいました。

新宿のタブラオ「ガルロチ」でPepe Torres(ペペ・トーレス)のグループとして公演するというお仕事です。

日本でPepe先生のガルロチ公演を観るという贅沢な時間を過ごし、Pepe先生のクラスで通訳のお手伝いをさせてもらうという貴重な機会をいただきました。

Pepe(ペペ)先生のガルロチ公演

新宿ガルロチ

Pepe先生が日本に行ったのはなんと14年ぶり。Pepeファンは首を長くして待ちすぎて待ちすぎた状態だったと思います。

そんなPepe先生が自身のグループを引き連れてガルロチで公演するとあって、ガルロチは毎日盛況でほぼ満員。私も数回観に行きました。セビリアでPepe先生のクラスを一緒に受けた方々にもたくさん会いました。

ガルロチの公演を常にベストコンディションで迎えたいとプロ意識を見せてくれたPepe先生。疲れすぎないように、体調を崩してもきちんと回復させるように、とても気を遣っていたように思います。

ガルロチの公演は日を追うごとにメンバー同士の絆やインスピレーションが共鳴するようで、毎日徐々に熱いものになっているようでした。連日のように観に行った人たちの喜びの声がFacebookで発信され、まさにPepeフィーバー!

Pepe(ペペ)先生のクラス

ガルロチの公演は夜のほとんど毎日で、昼間はPepe先生のクラスが開講されることがありました。

新宿ガルロチ

夜には2ステージをパワフルに見せてくれ、昼は全力で惜しみなくクラスで発信してくれるPepe先生。

クラスでは毎回のように私の頭がパッカーって開いて、Pepe先生のシャワーを日本でも浴びられるのは幸せです。ぐんぐん進むので「マッテー」ってなるのもPepe先生のクラスの醍醐味。

そんなPepe先生のクラスの中で「フィエスタのセオリーを学ぶクラス」がありました。

生まれた頃からフラメンコに囲まれ、フィエスタの中で育ってきたPepe先生が、フラメンコに対する考えや哲学、フィエスタについて話をしてくれるクラスです。

このクラスにおいて、誠に僭越ながらPepe先生の通訳としてお手伝いさせていただくことになりました…!!

その話をいただいた時、「私で大丈夫か?」と、あわあわ。

なぜなら、スペイン語が完璧に分かっている必要があるということではなく、Pepe先生の伝えたい意図をしっかりと理解して日本語にしてみなさんに伝えるということはかなりの重役だから。

特にPepe先生のフラメンコ哲学や、フィエスタでこれまで経験してきたこと、Pepe先生の人生そのもの。

そんな宝物のような話を日本語にするということが果たして私にできるのか。Pepe先生の想いが私を介すことで曲がってしまっても困るし。

しかし、せっかくいただいた機会ということで責任を持ってお手伝いさせていただくことにしました。

Pepe先生に「緊張します」と伝えたら、「大丈夫、スペイン語わからなかったらゆっくり話すからー」って。いや、私の緊張はスペイン語の問題じゃないのれす。汗。

クラスが始まる前は「1時間も話すことないよー」とおっしゃっていたPepe先生ですが、クラスが始まったら立て板に水のように自身の人生や経験、哲学をPepe先生の言葉で語ってくれました。

家族の話、家族のフィエスタでの経験、踊り手としてファルーコから学んだこと、Pepe先生のフラメンコに対する敬意…などなど。

Pepe先生がかなり多くを語ったので、必死で言いたいことを理解しながら要点をみなさんに伝えるという形でした。

ものすごく緊張した…!!!

「はいっmoni、みんなに伝えて」と私に言うPepe先生の横で、頭をフル回転させてPepe先生が話した内容を反芻して、伝えたい意図が狂ってしまわないようにみんなに伝える。

Pepe先生が話してくれたことは本当に宝箱のような話。こんな大役本当にありません…!!

そしてPepe先生はフィエスタでの立ち振る舞いや、こんな感じで歌うんだよーってナチュラルに歌ってみせてくれて、「フィエスタシマショ」と固く構えていた私たちを、さらっとふんわりとアルテの世界に導いてくれました。

フィエスタクラスでお手伝いさせていただいたことは、私がフラメンコで経験したことの中でも特別な経験です。

ガルロチ最終日のPepe(ペペ)先生のギター

ガルロチの最終日は2018年4月6日(金)でした。この日の2部はスペシャルな演目が。

ガルロチのペペ・トーレス公演

なんとPepe先生がギターを弾いてくれたのです。写真撮影は禁止でしたのでありません。

Pepe先生の家族はフラメンコ一家。

おじいさんは有名なカンタオールのJoselero(ホセレロ)、その弟は有名なギタリストのDiego del Gastor(ディエゴ・デル・ガストール)です。叔父さんにはギタリストのDiego de Moron(ディエゴ・デ・モロン)とカンタオール・フェステーロのAndorrano(アンドラーノ)、叔母さんにはブレリアの名手Amparo Torres(アマパロ・トーレス)がいます。

Pepe先生はプロの踊り手ですが、歌ってもギターを弾いても素晴らしいのです。

それは、Pepe先生がフラメンコ一家だということもありますが、何よりもPepe先生がものすごいフラメンコのアフィシオナードだということが影響していると思います。

Pepe先生はいつも素敵なフラメンコを探している。昔の映像や音源もたくさん保存していて、まるで博物館のよう。フラメンコに対するアフィシオンがその人のアルテに表れるさまを見ることができるようです。

そんなPepe先生がおじいさんであるDiego del Gastorに敬意を払って、そして日本への感謝の気持ちを込めて、Pepe先生の家族のsoleá(ソレア)とbulerias(ブレリア)を贈ってくれました。

「これはモロンのアルテではなく、僕の家族のアルテだ。」

といつかPepe先生は話してくれました。フラメンコが家族で受け継がれ、フラメンコ・ヒターノが特別と言われる意味がPepe先生のギターを聴くとわかる気がします。

他の誰かがギターの旋律を真似することはできても、家族から受け継いでいるアルテはPepe先生しか持っていないもの。あの日会場にいた人たちはそのアルテを目の当たりにしたと思います。

日本でもたくさん教えてくれたPepe(ペペ)先生

クラス以外の時間でも人生での経験や、人が放つオーラの話をしてくれたPepe先生は、井戸端会議的な健康の話もかなり深堀りして話してくれて、また新たな魅力を見せてくれました。

今回、日本に一時帰国してPepe先生の公演を観て、クラスに参加して、時帰国が一層充実したのは間違いありません。クラスの通訳のお手伝いをさせていただいたこと、身に余る光栄です。

最終日のガルロチ公演の日にfin de fiesta(フィン・デ・フィエスタ)に呼んでいただきました。プロの踊り手でもない私のような生徒が、数分でもPepe先生と同じ舞台に立たせていただけるなんて…言葉になりません。

※Pepe先生のガルロチでの公演の様子はガルロチのオフィシャルFBページに掲載されています。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

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