セマナサンタ(Semana Santa)のギモン解決

セビージャセマナサンタ2017 Jesus de San Gonzalo

セマナサンタ(Semana Santa=聖週間)2017真っ只中です。私はセマナサンタの初歩的なところからよくわかっていなかったので、今年は絶賛セマナサンタ勉強中。

友達に説明してもらったら、ネットで情報得るより数倍わかりやすかった!

というわけで忘れないためにも、セマナサンタについて勉強したことを記録しておこうと思います。

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セマナサンタのこと知ろう

昨年のセマナサンタは訳も分からず大して興味もなかったので、家の近くを通るプロセシオン(procesión=行進)をちょっと見ておしまい。

だけど今年は違う。できる限りプロセシオンを見に行って友達に色々解説してもらっています。

というのも、よく「セマナサンタ好き?」と聞かれるのだけど、そのたびに固まっていた私。だって、そもそもセマナサンタのことよくわかってないから、意見がない。

セビージャに住んでいるのに、セビージャでフェリアと並ぶ一大イベントのことを何も知らないのはどーかな、と思って勉強することにしました。スペインはやはりクリスチャンが多いので、宗教も少しは理解もしないとな、とか思ったり。

セマナサンタとは?

キリストは十字架に架けられて亡くなった後、3日目に復活しました。セマナサンタとはこのキリストの復活を記念・記録するキリスト教で最も重要なお祭り・宗教行事です。

木曜日にキリストが亡くなり、日曜日に復活するところでお祭りは終わります。

セビージャセマナサンタ2017 la virgen de la esperanza

スペイン各地でセマナサンタのお祭りは行われていますが、セビージャのセマナサンタは最も有名とも言われています。国内・国外からわざわざセビージャのセマナサンタに来る人もいるくらい!

セマナサンタでは何をするの?

セマナサンタでは各教会が持つキリスト(Jesus)像とマリア(Virgen)像それぞれ、豪華に飾り付けられた台を、その教会の信者たちが担いで教会からセビージャ大聖堂まで持って行きます。この教会と大聖堂までの行き来をプロセシオン(行進)と呼びます。キリストの台はCruz、マリアの台はPalioと言います。

セマナサンタの7日間、各日6〜9個のプロセシオン(木曜は昼と夜中の2回)があるので、合計で50個くらいのプロセシオンがあることになります。かなり大規模な宗教行事ですよね。

●私の疑問1

「大聖堂ではプロセシオンは何をするの?」

→大聖堂の中は一般の人は入れません。友達曰く、静まった空気の中ペニテンシア(penintencia=懺悔)を行っている、とのことです。このあたりの感覚がクリスチャンでないのでよくわからないのですが(汗)、礼拝するみたいな感じ?

procesiónによって異なる場面

キリストの台はキリストの受難(精神的苦痛を受けた場面)を表しています。十字架にかかっていたり、手を合わせて祈るような姿だったり、と教会によってこの姿は異なり、それぞれ名前が付いています。

セビージャセマナサンタ2017 jesus de la esperanza

例えばLa Estrella(プロセシオンの名前)の手を合わせて祈っているキリストの姿は、「las penas」という名前が付いていました。キリストが十字架から倒れる姿は「tres caidas」という名前で、La Esperanzaのtres caidasはコンパスを持っている(表現が難しいのですが、フラメンコ的なリズム感がある)と言われています。

La AmarguraのVirgen(マリア)はSan Juanという福音書を著した一人になだめられている、勇気付けられている場面です。

セマナサンタで行進する人々

プロセシオン(行進)の中には、台を担ぐコスタレロ(costalero)達、ナサレノ/ナサレナ(nazareno/a)と呼ばれる三角の長い帽子のようなものをかぶった信者達と、同じく信者のエルマノス(hermanos)、そしてコスタレロと共に歩く音楽隊(banda)がいます。

ナサレノ/ナサレナは多い教会だと2,000人以上います。このナサレノ達の人数によって、キリストの台やマリアの台がどれくらいの時間に到着するかを予測します。

(セビージャでセマナサンタのプロセシオンが演奏しながらCalle Fernán Gonzálezに曲がろうとしています。)

彼らは教会を出て大聖堂に行ってまた教会に戻ってくるまで、下手したら12時間とかずーっと行進を続けます。台を担ぐコスタレロは交代していますが、皆さん肩が腫れまくってます。音楽隊は交代なしです。大変な重労働ですよね。

プロセシオンによっては音楽演奏がない(no lleva musica)場合もあります。自身の音楽隊を持っていない教会もあり、その場合は他の教会の音楽隊を借ります。

●私の疑問2

「ナサレノ/ナサレナ(nazareno/a)は誰でもなれるの?」

→ナサレノ/ナサレナ(nazareno/a)はその教会に登録している人しかなれないそうです。promesa(約束)をする、という言い方をしていました。昔は男しかなれなかったそう。promesaしている期間が長い程、キリストやマリアの近くで行進できるらしいです。

●私の疑問3

「ナサレノ/ナサレナ(nazareno/a)の帽子の色は各教会ごとに違うの?」

→はい、各教会ごとにデザインや色が異なります。

行進の特徴はプロセシオンによって異なる

行進の仕方は各プロセシオンによって全然違います。ゆっくり左右に揺れながら歩くもの、片足を前に出しながら歩くものと、音楽隊の演奏に合わせて行進します。

家の近くに教会があるので、年がら年中セマナサンタの練習しているのを不思議に思ってました。(ちょっとうるさいな、とか・・・スンマセンっ!)けど、あの行進を見たら相当練習するんだろうなーと納得。

San Gonzaloのキリストのプロセシオンはとても有名です。セビージャのプロセシオンはコスタレロ(担ぐ人)が台の真下にいて外から見えません。つまり彼らは全く道路が見えない状態で行進してるということです。彼らの道しるべとして、「みぎー、ひだりー」と掛け声をかけている人が先頭にいます。

テレビで見ているとこの掛け声をマイクが拾って聞けたりするのですが、「Un poquito mas izquierda, mi alma.」と言っていて「あーセビージャだなぁー」と思ったりします。
(mi almaはセビージャの人がよく使う表現、詳細は下記の記事をご覧ください。)

これを言ったらセビージャの人!「mi alma」
セビージャで使われる表現。 「mi alma」 almaは「魂」「心」という意味です。 これを言ったらセビージャの人だー!って感じがします。セビージャの人の言い方だというのを強調する...

地域によっては(確かマドリッド)神輿みたいに担いで行進しているところもあります。セビージャ以外の地域のセマナサンタは見たことがないので友達から聞いた話になってしまいますが、寸劇みたいなものが行われることもあるらしいです。寸劇・・・ですか。

セマナサンタで歌われる「サエタ」

「サエタ」はセマナサンタの行進中に歌われる歌です。行進が止まった際に、バルコニーからsaetero/aがサエタを歌います。キリスト、マリアに対してそれぞれ捧げる歌詞を歌います。この時は音楽演奏はなく、シーンっとなります。

サエタは「矢」の意味です。静寂の中でサエタが歌われる瞬間は独特の雰囲気があり、「あーこれは日本にはない感覚だなぁ。」と思いました。

サエテーロ/サエテーラ(saetero/a)はサエタの歌い手ですが、フラメンコの歌い手であることもあります。昔はAntonio MaicenaやNiña de los Peinesという有名なカンタオール/カンタオーラ(cantaor/ra=フラメンコの歌い手)がサエテーロ/サエテーラだったそうです(!)

(1954/2/12 セビージャで”El GLORIA”の名前で知られたRafael Ramos Antúnez氏が亡くなった日です。)

雨が降ったら行進は中止される

長い場合は12時間とかぶっ続けて練り歩くわけですが、雨が降ったら中止になります。これはキリスト像やマリア像が傷んでしまうからです。

中止になった時の信者の無念さは大変なことです。成人男性であってもわんわん泣く。

先日キリスト像が有名なSan Gonzaloのプロセシオンを見に行った際に、「2年間雨で中止になったのでみんなすごく待ってた。」と地元の人が言っていて、確かに激混みでした。

セビージャセマナサンタ2017の人混み

セマナサンタを見に行く時の服装

プロセシオンを見に行く際は、かなりの確率でみなさん正装しています。女の子ならワンピースやオシャレなシャツとパンツを着て、男性はジャケットを羽織り革靴を履いています。スペイン人がセマナサンタを神聖な気持ちで見ていることがわかります。

普段着で行っても問題はないですが、確実に浮きます。個人的な意見ですが、周りが大切な気持ちで正装して見に来ている場所に、Tシャツジーパンで行くのは配慮が足りないかなーと思います。それなりにきちんと見える格好で行った方が良さそうです。

木曜日はキリストが亡くなる日です。敬虔なカトリック教徒は喪服(黒いベールに黒いペイネタ)で来る人もいるそう。喪服で行く必要はないと思うけど、配慮した方が良さそうです。

スペイン人のセマナサンタに対する思い

ある友達が言っていました。

「マリア像を見て自分が幸せな時は彼女も幸せに見えるし、自分が悲しい時はマリアが寄り添ってくれている気がする。」と。

実際にキリストやマリアを見て涙している人を何人も見ました。マリア信仰が強いスペインではマリアの姿に自分を重ねる人も多いようです。

また別の友達はこう表現していました。

「La Semana Santa en Sevilla es especial. Hay mucho arte y sentimiento.」
(セビージャのセマナサンタは特別。芸術と感情に溢れている。)

セマナサンタに食べるお菓子

セマナサンタの時期にだけ食べる「トリハス(torrijas)」というお菓子があります。

パンを牛乳とワイン、人によってはシナモンを入れて浸して、卵をつけて揚げて、最後に蜂蜜をかける、というフレンチトーストみたいなやつです。セマナサンタの時期は、スーパーでトリハ用のパンが売られています。

トリハ(torrijas)_セマナサンタのお菓子

友達が作ってくれて食べたのだけど、美味しかったです。おやつになりそうな感じ。結構何個もイケました。なんでセマナサンタの時期だけ食べるのだろう。。。

セマナサンタを見るコツ

これは、セマナサンタのことをよく知っている人、経験がある人と見るに限ります。

すでにセマナサンタの基礎知識があるよって人は問題ないです。が、私みたいなセマナサンタ初心者で、周りによく知っている人(セマナサンテーラ=semanasantera)がいる場合は、解説してもらいながら見ることをおすすめします!

その方がよく理解できるし、彼らがどういう気持ちでこのイベントを迎えているのかがよくわかります。

セマナサンタを見る人のお役にたちますように

と、ここまでが今年、今日までで勉強したことです。私にはほぼ全てが新情報で「わーなんと難しいセマナサンタ!」と思いましたが、スペイン人はクリスチャンでなくても、セマナサンタが嫌いな人でも、これくらいの基礎知識は持っています。

なので私はやっとスタート地点に立てた感じです。

木曜日の夜にはMacarena(マカレナ)やトリアナのEpseranza(エスペランサ)等の大型プロセシオンがあります。この記事が、セビージャでセマナサンタを見る人のお役にたちますように。

最後まで読んでくれてありがとう。
Hasta luegui!!!

※セマナサンタの時期はホテルが激混みするので、Booking.comなどで早めに予約することをおすすめします。